佐々木光部会長
みなさまこんにちは、コンサルタント部会の佐々木です。よろしくお願いいたします。あのー、今回のテーマなんですけど、みなさまのブラジルの統括だけでは なくてですね、中南米を統括も兼ねてらっしゃるケースが多いと、おー、いうふうに思いまして、ブラジルを含めて進出企業が比較的多い、中南米の主要国の経 済見通し、ということを中心にテーマを考えておりました。ただ、つけてみますが、パワーポイントの資料が非常に多くなりましたので、えー、いくつかのテー マ、ページはちょっと割愛して、ご許しいただければと思います。資料は、会議の後、商議所のホームページに掲載されますので、それをごらんいただければ と、いうふうに思います。
平田事務局長から、コンサルタント部会は時間の管理が一番悪いと、というお叱りを受けているので、なるべく今日は時間を守ろうと思っています。それか ら、本当は上半期のレビューと下半期の見通しということでしたが、タイムスパンについては、厳密なものを設定はできませんので、この点もお許しいただけれ ばと、いうふうに思います。では、あの、よろしくお願いします。
中南米主要国の経済状況をレビューしたものでございます。GDPの成長率だけでございますけれど、勝手ながら、ジェトロのある9カ国、ブラジルを含めて 9カ国を選定させていただきました。これ、ご覧になって分かると思うんですが、えー、ブラジル含めて、えー、状況が悪い国ってのは、今の中南米ではほとん どないわけです。
た だ、ここにはでておりませんけどもCPI、消費者物価ですけども、各国共通、まぁ、高めであります、ということです。ブラジルはもちろん、インフレ傾向を 言われておりますが、ベネズエラも20パーセント台ですし、えー、アルゼンチンも、おー、民間計測では30パーセント台はいくとのデータがあります。これ に米国の経済動向、それから世界傾向の見通しを加えると、国連、JPモルガンがともにですね、来年、09年は非常に低くなっているのが、厳しくなってい る、というのが実数だと思います。次お願します。
これ一人あたりのGDPを、ちょっと、主な国だけ選んでみてみたものです。割と所得の高いところ選ばさせていただきました。まぁ、経済状況良好だということで、各国とも1,500ドルづつアップしてるわけです。チリにいたっては1万ドルクラブの仲間入り、ということです。ここでは、ちょっと、データがないんですが、ベネズエラあたりも、もう8,500ドルぐらいにいっています。まぁ、ブラジルなんですけど、これ、えー、去年のGDPを仮に今のレートで割ると、まぁ、1兆5,000億ドルぐらいにと名目はなるわけで割り算すると、8,000ドルぐらいにジャンプアップします。次お願します。
まぁ、所得上がったというのは、為替レートが高くなった面も非常に大きいわけです。ちょっと為替見てみたんですが、えーっとですね、これ、あまり良い表 ではないけど、04年を100として指数化して、割り算して逆スケールを取ったということでございます。まぁ、隔年の伸びではないですが、ここ2,3年、 中南米で為替が下がっている国があまり、実はないとのことです。小国を含めて、非常に高い伸びを示しているというのが実態だと思います。
ア ルゼンチンはちょっと下がっている。メキシコも穏やかですけど、これは、介入を重荷にしている。輸出の手取りを確保している。輸出を確保している、と。相 当な介入をしている。その結果、外準が、非常に、いずれも増えてることですね。えー、あのー、まぁ、為替については金融部会さんの方から、ご報告、といま すか、毎回、恒例となっている予測がでますんで、それを私も楽しみにしております。
こ のレートが続きますと、あのー、非常に、まあ、ドル-円等で考えると物価が高いわけですね。マクドナルド指数ってのが、ビックマック指数っていうんですか ね、20年前からありますけど。あれ、ここで食べると900円ですね、今のレートで。日本で500円、アメリカで400円、世界一物価の高いモスクワで 950円ということですから、恐らく、世界で二番目に高いマクドナルドを食べている、ということになります。これ、仮にレートが2.5になったとしても、 600数十円になっても、まだ高いということになります。
ブラジル企業にアンケートでいくらぐらいが、適正かと訪ねてみるんですか、勿論業種によって違うんですけど、輸出は低いほうが良い、輸入は高いほうが多い。まぁ、2.2から2.5という答えが非常に多かった、ということが印象的です。次お願します。
これ、各国の外貨準備高、経済好調、為替介入しているということです。各国とも外準が溜まっているわけです。ブラジルのことについては、御存知の通り、 報道されてますけど、2千億ドル、円で20兆円ぐらい溜まっているわけですね。まぁ、債務残高が上昇しているケースもありますが、いずれの国も最低4ヶ月 から12ヶ月、輸入の12ヶ月分ぐらいは確保しているということで、まぁこの中でもちろんデファルトの心配があるとのことです。
まぁ、 メキシコが、このように、一番低くて、輸入の4ヶ月分ということです。パリクラブの危険性値というのは、3ヶ月ぐらいから出てきますけれど、まぁ、4ヶ 月、うー、今のところ心配ないと思います。まぁ、ベネズエラはちょっとこう、減少しています。これはあの、一時、あの、昨年、石油価格が落ち着きましたこ とが影響しているのだと思います。次お願します。
対外直接投資ですけれども、これもいずれも、国情繁栄して好調です。国よって特定分野が激減した例もあります。例えばアルゼンチンは、輸出税を去年1回 上げています。2回目の上げに失敗しましたね。その影響で食品分野、あるいは、工業分野での投資が激減したとの実績があります。おおむね順調に上げていま す。チリが13億ドルと非常に小さくでていますが、これ実は500万円以上のものだけを計算してしまうとこういうことになるわけです。ただ、一件500万 円以下を含めますと、73億ドル、7,300ぐらいにアップします。そのレベルなら、まぁまぁ順当ということです。
ちなみ昨年の世界各国合計の対外投資は、出す方も入れる方も同じと考えた場合、約2兆ドルです。約200兆円。で、この中で、ランク10位のロシアですけど、これが、だいたい約500億ドル、5兆円ぐらいです。ブラジルは350億ドル、まぁ3兆5,000億万円ですから、推定ランク、推定ですけど、12から、14位ぐらいじゃないかと思います。ちょっと私、10位までしか入手できなかったので分かりません。いずれにしても、非常に相当な額だということだろうということです。
ち なみもうひとつ、ブラジルは世界貿易、世界の輸出、世界の輸入を合計したなかで、えー、占めるとき、輸出産業では、シェアは、1.2パーセント。輸入では 0.8パーセントぐらいになります。順位としては30位ぐらいですね。世界の中では。したがって、投資の方が優位性があるとのことが分かります。次お願い します。
ちょっと分かりにくい表がでたんですけど、実は、こうした状況を、日本の会社からみて、中南米って、良いわけでですが、どういう状況ですかというのを、アンケートでみた結果です。これ、JETROの東京の方で、今年の一月、2,600 社にアンケートして700社から回収できたということです。今後3年ぐらいでですね、海外で事業計画する、拡大させたい国はどこなんですか、ということな んですが、これがですね、例えばですね、ブラジルが、これ、すいません、ちょっとプリンター分からないんですが、表の左の上の方ですね、ここにメキシコと ブラジルが見受けられると思いますが、ブラジルが去年よりワンポイントアップして13位ぐらいになっています。
えー、今年の5月にですね、再度同じアンケートですね、ちょっと、貿易白書を書くとして、東京のほうで、実施して3,500社で900社回収。この時、ブラジルのランクは10位に上昇しています、逆にメキシコは20位に下がっています。次お願いします。
これ、あの、JETRO内 部資料で大変恐縮なんですけど、貿易の相談が、海外と、東京、日本でどれぐらいありましたかというランクでございます。成績表のようなもので、下がると気 分はよくないんですけど、この中で、色づけした新興国の順位が、どんどんあがっているのがお分かりになるかと思います。ブラジルについては、去年は、えー と、7か8位ですか、今年上半期6月までは6位にジャンプアップしていると。それほど、日本企業さんは、あー、ブラジルに着目していることがお分かりにな るかというふうに思います。はい、次お願いします。
あのー、これここ1年、2年といいますか、去年、今と去年の日系企業を把握してみたもんです。対象は、中南米全国33カ国でございます。日系企業がないところははずしております。これはJETROの事 務所の管轄に頼んで集計してもらったものです。大変もうしわけないんですが、ブラジルとメキシコは非常に把握がしにくい。まぁ多いとのことで、全く正確で はありません。おおむね目安としてください。3位のチリ以下は、まぁまぁ実態を表しているんじゃないかと思います。いずれにしてもここ1年で25社増えて いると、現在93社ということで、まぁまぁの伸びを示しているんじゃないかというふうに思います。
まぁ、 中南米の事務所、2002年から2005年かけては全く動かない、もしくは、減少ということなんですけど、ここになってようやく増えてきた、のがこれでお 分かりになるかと思います。製造業は急に増えないんですけど、段々増えているとの報告もあります。例えば、ブラジルですけど、今、我々の事務所で把握して いるのは、発表されたもの、発表される前のもの、製造拠点で新たに12拠点、今後設置との情報があります。それから支店、お店ですね。駐在員事務所、物を 作らないところでは、新たに5社が進出予定でございます。おそらくこれだけ、17社が一国で増えるということは日墨FTAがあった、05年ですか、 2005年にメキシコでそういう現象が起きましたけど、それ以来のことだと思います。次お願いします。
実はかれこれですね、ブラジルを除いて、日系企業の多い、4ヶ国のですね、経済動向をレビューということを考えておりましたけど、時間の関係でとてもや りきれませんので、えー、4ヶ国メキシコ、ベネズエラ、チリ、アルゼンチンの経済動向についてはちょっと、カットさせていただきます。あの、資料のほう は、ホームページのほうにありますので、後でご覧いただければというふうに思います。申し訳ありません。
で、あの、ブラジルの経済動向です。まぁ、あのー、この指標、中銀等から発表されているものですから、みなさまよくご存知かと思います。ちょっと次のページお願いします。えーと、これもちょっと省いてください。はい、すいません。
まず、あの、景気なんですけれども、この国のGDPの特徴点、あのー、内中が非常に高い。逆にいうと、対外が非常に低いってのが特徴点。輸出の比率ってのがGDPに対して、12パーセントぐらいしかありません、輸入に至っては10パーセントか9パーセントです、メキシコの場合なんかは35パーセント、チリの場合ですと40パーセントとの比率です。いかに、まぁ、内中、大国か分かると思います。
まぁ、あの今のいずれにしても、景気は消費からもたらされていることは皆様、よく御承知だと思います。まぁあの、GDPの 伸びからだけを単純にとるとですね、去年個人消費が6.5パーセントしか伸びていない。それに対して、設備投資が13パーセント伸びている。設備投資の依 存が高い。伸びが高かったが、60パーセント占める個人消費だということです。まぁ、賃金も上がっています、ボルサ・ファミリアも制度が確立されていま す。
本 来、あれは、フードスタンプですね、アメリカでいうところの。食品に使うんですけど、これでオートバイのローンを払っている人もいると聞きました。クレ ジットも拡大してますということで、物がどんどん売れているとのことです。自動車は今年は300万台を超えるという、レベルが予想されておりまして、けれ ども、日本で今、車は370万台ぐらいしか売れないんですね、軽四輪が200万台で、570万台ということですから、いかにこれが、大きいかがわかると思 います。
それからパソコン1,000万台。日本でこれが、パソコンは1,400万台ぐらいですか、売れているのは。凄い数ですね。テレビ1,000万台、日本も同じく1,000万台ということなんで、この国の消費がいかに大きいかというのがお分かりになる。この消費いつまで続くんですか、人によっては楽観、悲観両方あります。
まぁ、あのGDP全 体でみますと08年今年下半期、年を通しては、4から4.8パーセントの伸びというのが、大方の予想ではないかと思います。モルガンは悲観的でありまし て、加熱してますよと、おー、引き締めがはじまりますよということで、来年の3パーセントというふうに非常に厳しい伸びとなっております。えー、貿易につ きましては、部会でコメントがあると思いますので、これちょっと、省略させていただきます。
ちょっと、あの、消費について触れさせていただきます。残念ながらパワーポイントですね、食費の入ったデータが後にございましたので、パワーポイントが用意できませんでした。口頭の情報でちょっと御了承願います。個人消費07年でだいたいドルに直すと9,000億ドルぐらいだろうと思います。過去5年、2002年からみますと、名目ですけど、3.5倍に伸びてます。ちなみにメキシコの個人消費額が6,500億ドルですけど、5年間で40パーセントしか伸びてません。もちろんドル換算なので、為替が変るとドンとあがりますんで、その要素を考慮しても確実に上昇しているということが分かります。
それから、次に所得階層の件、まぁ、あのー、一昨日、昨日、今日と新聞にも掲載されていますけども、あのー、ブラジルの消費が高まっているのは、上の人、真中の人が買うかによるとのことなんですが、さっき言いましたが、Eクラスの人でもボルサをですね、オートバイに使ってりして、商品が下がっている説もありますが、いずれにしても中間層の拡大ってのは、事実だと思います。
ここのデータではないんですが、ロンドンにある、ここのデータではないんですが、ロンドンベースのユーロ・モニターで、実は東京本社は今年、新興国のデータを買って、貿易白書で新興国の投資ということでまとめた報告があります。これによるとブラジルは三段階にわけましょう、と。
最上位クラスは、年収3万5,000ドル以上にわけるとした場合ですね、2002年では2パーセントしかいなかった、これが今は10パーセントぐらいだというデータがあります。これはBRICsの他の国とくらべると一番高い比率です。ロシアでもこの最上位の階層が3パーセントぐらいだろうといわれてます。
一番大事な中間層、年収が5,000から3万5,000なんですけども、これは2002年で35パーセントぐらい、今は60パーセントという伸びをしめしている。この比率は、他のBRICsで見ますとロシアと全く、ほぼ同様ということです。実は中国は多そうなんですが、このレベルの中間層は以外に少なくて20パーセントしかいないんですね。ブラジルの購買力が上昇したのはあきらかだろうと思います。
年齢のことについてのべますが、先進国と比較してもしかたないんですけどだいたい40歳以下の比率は、先進国は50パーセントなんですが、BRICs、ブラジル単独ではとれなかったですが、BEICsで65パーセントが平均ということです。どういう風に分配されているかというと40歳以下で38パーセント、BRICsで58パーセント、これにクレジットと両親の支援が繋がると、比較的に若年層、若年とは言いませんが、40歳以下がキーポイントになって消費が拡大しているとうのが分かるデータです。
クレジットの問題がこれ、色々なデータが出ていますが、どんどん拡大していますよと、ユーロ・モ ニターのデータによりますと、この4年間、過去4年間、クレジットカードの決算額は、2.2倍になっているそうです。実は、加熱ということがよくいわれま すが、メキシコは、同じ時期の3倍にふえている。ロシアは11倍に増えています。そういう比較、もちろん国情も違いますし、からー、あのー、為替レート換 算の問題もありますから、一概に言いませんが、決してブラジルはですね加熱しすぎではないだろうと思います。もっともっと使っている国がたくさんあります ということです。
最後にちょっと、耐久消費者の消費率をちょっと触れます。表にすればよかったのですが、間に合わなかったので、お許しください。あの、主な5品目をあげ ますが、これ、まだまだ低い、要するに可能性がまだまだ高いということが言える。デジカメなんですが16.5パーセント、比較になるようにメキシコを上げ ます。27.9パーセントです。携帯は66パーセント、これはメキシコは全く同じ。車35パーセント、メキシコ40パーセント。パソコン22パーセント、 メキシコは24パーセント。ゲーム機7パーセント、これは、メキシコが13パーセントということで、色んなことから考えると、消費はまだまだ伸びる可能性 があるというふうに考えて間違いないというふうに思います。次お願いします。
対外直接投資です。えー、まぁこれ、あの、2002年にあった投資の例なんですけども、ちょっと次お願いします。えー、額としては、さっきほどもちょっとふれましたが、円にして3兆5,000億ぐらい、前年で8割ちょっとということで、全部で伸張している。もう、ブラジルでは一番の儲け口だと、報道等ですでに御存知だと思います。自動車メーカーさんにとって、本国、中国、ブラジルというのは三大市場になっているわけです。
ウオールマートやカレフールのようなスーパーも、それから金融もきている。そのウオールマートさんは、アメリカを除いて、カナダから下のアルゼンチンまで、2,000 店があるそうですが、その350をブラジルに確保していると、買収で確保していると。カレフール、これは、北米含めて、255店があります、そのうち 110がブラジルにありますと、いうことで、ブラジル口銭を賭けている。シティーバンクは、報道ですけど、3分1はブラジルから持っててますよというよう なことで、いずれにせよ好調ということです。
私、 2007年の下半期のデータしかもってないんですけど、20パーセント増と前年と比べて、20パーセント増と今年もレアルが高いとのこともあって、えー、 大変失礼ですが、レアル高で不利にはなりますけど、コストとしては、投資適格もあがりましたし、また増えるんではないかとのいう見通しだと思います。
それから、あー、えー、今度最後、下の方なんですけども、対外投資ですが、外に出す投資なんですけども、まぁ、去年、7,000 億円ぐらいありまして、まぁ、レアル高で、今年もどんどん投資が増えていくんじゃないかと思います。主な投資は、すでに報道等ですでにご存知だと思います ので、あえてふれませんけど、この中で、日本への進出はですね、まぁ、もうすでに進出されている金融機関さん、それから食品さん、南西石油さんありますけ ど、あらたに金融機関2社が、JETROを通じてフェースを行っているところです。えー、今後進出の可能性が充分にあるのではないかと思います。えーっと、だいぶ時間をオーバーしているんですね。もう、2分だけいただきます。
実は、この後中南米共通するものを、次お願いします。トピックスということを三点用意したのですが、時間がありませんので、一点だけふれさせてもらいます。まぁ、一点目はPTの影響ってどれぐらいあるんですか、と、まあ、左派政権の影響は、聞きなれたと思いますが、古くなっている。去年の今頃は随分話題になっている、これその後どうなったんですか、ということに、3つ目は、WTO頓挫しましたけど、EPAとはどんな関係ですかと、三点用意したんですが、WTOの件だけ簡単にふれさせて終了させていただければと思います。
まぁ、あの頓挫したとのことです。今、ルーラさんは北京で右手でしこんでいるという話も聞きましたが、結果はまだわかりませんが、まぁ、もちろん選択肢 としては今後、しばらくバイで行こうとの可能性があるのが、すでに報道されていることです。ただこれが行く、行かないかは別にして、バイであるからと、簡 単にあるのかというはなしなんですが、それは産油国の足並みがますます揃わない。
WTOの方が、ある意味では崩しやすい、圧力、強制っていますかね。やらなきゃいかんとの意味では、簡単なところでバイの場合は自我と自我で、こちらはメルコスールで、向こうはEU複 数でまとまりがつかない、かえって複雑になっている気がします。まして、チャベスさんがメルコスールのメンバーとして、正式にテーブルに座るとなると、ま た、スペイン国王と喧嘩したり、いうようなことも考えられない。したがってそんな簡単でじゃないだろうと。もともと、96年から2006年までEUでやって、7年間やったので、すぐ合意できるとはとても思えないというところです。じゃ、日本企業さんにとってEPAメリットってあるんですかっての話をします。次お願いします。
メキシコの例でアンケートを取らしていただきました。これ、去年のアンケートなんですが、メキシコは05年にEPAを発効しています。これメリットあったのですか、という質問に対して、製造業はやはり低い答え。これは予想通りの答え。非製造業は予想通りと。製造業は御存知の通り、メキシコの場合、アメリカ市場を意識している。NAFTAのほうがより重要なわけです。NAFTAがなければ彼らも非常に苦しい。まぁ、日本を見ているというより、むしろアメリカを見ているということが、むしろこれは直接、物を入れられる。ものを出し入れできる、非製造、商社さんをはじめ、サービス業にメリットがあるということです。これは当然のことです。
次 にどんなメリットがあったのですかと、関税の撤廃はもちろん当然のこと。製造業と非製造業の違いがありますが、法制度の環境整備が違っていますよね。どう いうことかというと、メキシコの場合、公共入札に関しては制限があったんですね。あの、メキシコの会社は入札した場合と日本の会社が入札した場合と、日本 の入札が、仮に、すいません、入札価格が同じだった場合、自動的にメキシコの入札価格に0.9パーセントかけたものが評価価格ということです。外国企業は10パーセントが自動的に不利になる仕組みだったんです。これが無くなったりしたことは、サービス業にとって非常に大きかったといようなことです。
実際にEPAが 発効してから大型の公共入札、落札をした企業さんが大手にいます。価格のハンデがないということです。発効の辺から、実際に、その、あったんですか、変化 はあったのですか、と。やはり製造業は予想通りあまりなかった。それから、非製造業は、やはり予想された通り完成品の輸入面で非常に便利になった。まぁ一 部部材も調達できることになった、と。まぁ、繰り返しになりますが、メキシコの場合その製造業があるということでNAFTA向きのことなんですが、日本のEPAでのメリットあるのは、仮にブラジルと、メルコスールと結んだ場合、ブラジルの方に分がある。
ブ ラジルというのは、ブラジルにいらしている日本企業さんのほうが、利益を手にいれる可能性は、メキシコよりはるかに高い。さっき、日系企業の表なんです が、メキシコの場合、300のうち、180が製造業、ここの300のうち、100が製造業。すくなとも、200社にはメリットがあるというふうに思いま す。
逆に、EPAを結んでいる国より、はるかに不利になる。オーストラリアの例が典型的です。オーストラリアに04年の日本車のシェアが、60パーセント、今は45パーセントしかありません、これは、EPAを結んだ国にシェアを奪われた結果です。逆の例もあります。メキシコはさきほどちょっと触れましたが、えー、自動車のシェアは3年前まではEPAの締結前ですね、05年で25パーセント下が、今、34パーセントに増えています。従って、EPAがないと不利で、逆にEPAがあれば有利というのが一目瞭然ということです。
今、世界で148組のEPAが発効されています。日本の場合はご存知の通り、7カ国です。7月にインドネシアと発効されています。これが最後、直近のもでございます。日本が今結んでいるEPA国との貿易取引は、全体でみると、34パーセントまで上っている。従って、EPAを前提にものを考えるのが、もうあたりまえのようになっている。
輸出については20パーセントですが、輸入はもはや45パーセントがEPA締 結国からの輸入になっています。これアジアが多い結果です。色々な意味からでも、おー、早くですね、日伯というか、メルコスールになるんでしょうけども、 メルコスールと提携していただければ、有利になるということを申し上げまして、終わりとさせていただきます。時間オーバーやっぱりしました。申し訳ござい ません。ありがとうございました。
佐々木さんどうもありがとうございます。非常に内容の濃い、あの、時間はかかりましが、非常に内容がありがたかったと思います。それでは次、金融部会の須田副部会長さんお願いします。よろしくお願いします。
レポート - コンサルタント部会