南米域内での関税撤廃と貿易自由化を目的として、1991年のアスンシオ ン条約により、ウルグアイ、パラグアイ、ブラジルの4カ国で1995年に発足した関税同盟である。加盟国は2004年12月以降アンデス共同市場(アンデ ス共同体)と相互に準加盟の形で協力関係にあり南米共同体の実現に向けて活動中である。
2005年発足予定であった米国主導の米州自由貿易地 域 (FTAA) 計画に先行するものとみる期待もあったが、2005年11月4日、5日にマル・デル・プラタで開かれた第4回米州首脳会議で、当時のメルコスール諸国とベ ネスエラの反対でFTAA計画は頓挫している。この後にベネスエラがメルコスールへの加盟を表明した。
ベネズエラを加えて、南米全体の人口の約7割に当たる2憶6千万人、国内総生産全体の75%を占めることになった。ベネズエラと他の加盟国との間の貿易関税は2010年から2013年にかけて撤廃される予定である。
加盟国
- ベネズエラ 2006年7月4日、ベネズエラの首都カラカスで臨時首脳会議が開かれ、正式加盟に当たっての議定書が調印された。
- ブラジル
- パラグアイ
- ウルグアイ
- アルゼンチン
準加盟国
- コロンビア
- エクアドル
- ペルー
- ボリビア ※正式加入を宣言
- チリ
沿革
- 1991年 共同体市場創設(メルコスール発足)を目標とするアスンシオン条約が締結
- 1995年1月 ブラジル・アルゼンチン・ウルグアイ・パラグアイの4カ国で発足
- 1996年 チリが準加盟国入り
- 1997年 ボリビアが準加盟国入り
- 2000年4月 メルコスール会合において、将来的な共通通貨の創設を発表
- 2003年11月 ペルーが準加盟国入り
- 2004年7月 ベネズエラ、コロンビアが準加盟国入り
- 2004年 エクアドルが準加盟国入り
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