きびしかった03年 - 売上げ軒並み減
司会:
お待たせしました。食品部会のほうから、最後、締めて頂きたいと思います。よろしくお願い致します。
渡辺:
食 品部会から報告します。まず、昨年の簡単な振り返りをして、2004年の展望。一つ目は景気がどうなって行くんだろうか。しして二つ目は食品の安全の問題 についてお話した後に、食品部会では、特に決まったテーマがなかったもんですから、「2004年、2年目のルーラ政権への期待と要望」を、副題にさせて頂 きました。
まず、昨年の振り返りですが、前回、去年の7月、ここで報告させて頂いた時、「食品業界が久々に厳しい年になった」というご報告をさせ て頂きましたが、その後、8月になって更に悪くなり、8月は"どしゃ降り"状態で、9月の後半にようやく雨が止んで、日が射すのかなーと思っていたんです が、そのまま12月になり、12月に入っても最初の1週目あたりは全然盛り上がらない。結局、このまま年を越すのかなーと思ったら、最後の最後になって薄 日が射し始めたということで、希望を残して新年を迎えたというのが全体の概況だと思います。
で、いかに悪かったかを数字的に申し上げますと、まず 食品全体の消費量は4%ダウン。それからスーパー全体の売上ですが、もちろん、これは食品だけではないんですが、IPCAを差し引いた実質売上でやはり 4.5%ダウン。それから、発酵乳を含む乳製品の製造量も7%ダウン、即席麺の総消費量は10年振りに前年を下回る、レストランに至っては来客数で2、3 割のダウン。長年レストランを営んでいるオーナーたちは、創業以来最悪の年と口々に愚痴をこぼしていたという報告です。マクロの数字だけを見ますと、1年 目のルーラ政権は合格点と言えるかもしれませんけれども、景気低迷という大きな課題を残しての1年だっといえます。
明るさに水さすSelic据えおきとCofins引き上げ
そ れで、2004年ですが、まず、景気がどうなるかでは、若干、明るさが見えて迎えた新年ですが、年初から非常に水を注されることが起きています。一つは Selic金利の据え置き。二つ目はこれと関連しますが、Cofinsの税率アップであります。特に二つ目のCofinsの税率アップについては、インフ レに相当大きなインパクトを与える可能性が強いと判断しています。毎年この時期、年が変わると各社、昨年のコストアップ分を値上げで吸収しようという時期 に入ります。で、例えば昨年、どういうコストアップがあったかと言いますと、為替が安定していたために輸入、例えば輸入原料で加工している食品メーカーな どは、比較的コストアップなかったんですが、例えば大豆とか輸出競争力のある原料を使って加工している食品メーカーは引き続きコストアップが続いている。 例えば大豆の業者は、去年の12月から今年の1月にかけて、また、値上げを通告していますが、いいところで30%、ひどいところになると、100%と。丁 度、端境期ということもあるんですが、それぐらい、この1月に値上げを通告してきている。
輸出競争力持つ大豆、ブロイラー、エビ
で、 大豆の状況をちょっとお話しますが、輸出量は2003年が2,070万トン、前年比で33%増。2004年見込みが2,600万トン、前年比で24%増。 この勢いで来ているために、先ほど中村さんからもお話がありましたけれども、産地から積み出し港への輸送手段とかインフラがやっぱり追いついてこない状況 ですね。それから港湾での設備、倉庫がもう追いつかない状況になっています。加えて、コーヒーの安値が続いたためにコーヒー畑を大豆畑に変える農家も結構 出て来ていると言うことです。
ついでに輸出競争力のある商品をもうちょっと話しますと、ブロイラーについては、いま、神風が吹いていますが、その 他に養殖エビ。これは2003年が6万2,000トン生産で、前年比で60%増ですが、この95%が輸出に回っています。で、2004年に至っては12万 トン、倍増する予定と言うことです。
大豆に話を戻しますと、大豆を原料とする加工食品、例えば味噌とか醤油ですけれども、いくら値上げをしても追 いつかない。例えば、手前どもの味噌ですが、去年の1月に15%値上げして、何とかなるかなと思ったら、ドンドン大豆値が上がって、結果的に赤字になって います。で、今年の2月にまた15%あげるんですが、どうも、この勢いだとまた赤字になって終わりそうだと。こんな状況です。
人件費のアップ。こ れもコストアップなんですが、先ほど建設業界もすごいなと思いましたけれども、当社関連、食品加工業界では、サンパウロでは12.5%ですが、工場のある カンピーナスでは17.5%という賃上げになっております。これはどういうことかと申しますと、9月にカンピーナスは毎年賃上げしてます。2002年の9 月から年末にかけての超インフレがまるまる乗っかった。それで、去年の2003年にそれがまるまる反映して賃上げが17.5になった、と言うことです。
極端な例かも知れませんが、まあ、この諸々のコストアップを各社、この時期に値上げで吸収したいと考えておるわけですが、このCofinsの税率アップが、こうした値上げをしたい企業に「絶好の口実」を与えたと言えると思いますね。
Cofins 税率アップについて部会で、どう処理するかって聞きましたところ、全てのメーカーが価格に転嫁するという答えでした。すでに、この税率アップを見越して、 12月に値上げをした会社が1社、1月に値上げをした会社が1社。2月から値上げをするというのが残りの会社ですけれども、こうやって、値上げを発表しま すと。最後まで抵抗して、なかなか手強いのは大手スーパーですが、今回の場合は既に1月の後半から値上げの攻防戦が始まっているんですが、Cofinsの 税率アップという大義名分がありますので、比較的スーパー側もですね、早く小売価格に転嫁するんじゃないかと、いう予測もできるわけです。
諸コストのアップ、3月のインフレ指数に跳ね返る?
じゃ あ、どうなるのかという事ですが、1月のインフレ指数のIPCが0.65%と発表されております。いままでお話した流れに沿いますと、いま、スーパーと価 格攻防戦をやっていますが、これが大体片付いてスーパーが小売価格に転嫁する2月末から3月ぐらいに、インフレ指数に跳ね返って来るんじゃないかと予想し ております。従いまして、一応、政府のインフレ目標のIPCAで5.5%ですか、これはひょっとすると軽く超えちゃうんじゃないかな、と心配しておりま す。そうすると、どういうことが起きるかというと、中銀は金利を下げないでひょっとすると上げるかも知れない。ということは景気が回復しない悪循環にな り、去年と同じ事になるかも知れないというのが心配です。まあ、我々、企業経営側からすると、多少のインフレはあって仕方のないことで、むしろ、金利が高 止まって、消費が伸び悩む、売上が伸びないって言う方が、よっぽど、企業経営としては厳しいことなので、このCofinsの税率アップがかなりインパクト をもって、インフレに跳ね返るとまた、景気が低迷するんではないかと心配しております。
食品安全
ブラジルもしっかりした品質管理体制が必要
食 品の安全についてお話しますが、ブラジルの農産物は非常に輸出競争力がついたけれども、これは単純にレアルが切り下がっただけではなくて、やはり、品質が 良くなって来ている点も見逃せないと思います。しかしながら、昨年、コーヒーの農薬問題が日本への輸出時に発生するなど、依然として問題も多いわけです。 他国の例ですが、タイの政府は2004年を「食品安全年」としてキャンペーンを展開中というが、ま、現在、鳥インフルエンザが出ているので、例としてはあ まり、タイミング良くないですが、国内5ヵ所に年間40万件の検査を行える体制を取ったりして、実現できれば、品質管理体制に対しての国際的な信頼が高ま ることを期待していると言うことです。ブラジルも世界における大きな食糧原料供給国としてしっかりした管理体制を敷いて行けるかどうかが、今後の輸出拡大 のポイントになっていくと思います。
為替安定、税制明瞭化と簡素化を希望
「2004年、2年目のルーラ政権への期待と展望」ですが、景気の回復は共通の課題として今日は話しませんが、一つ目はやはり為替のことです。
1 年目、為替が安定して非常に良かった。まあ、相場自体が悪かったところもあるでしょうが、じゃあ、適性な相場がいくらかと申しましても、これは立場によっ て全然違うわけで、輸入原料を加工している食品メーカーは、まあ、2.7ぐらいで十分だと。輸出を中心としているメーカーは、3から3.3は欲しいと。た だ、いずれにしても、乱高下のない安定した為替が望ましいというのが共通した意見でした。
最後にもう一つですが、税制の明瞭化、簡素化を何とかしてくれないかと、いうのがありますね。景気回復策の一環として、一部の工業税、IPIの税率を下げるかと思うと、今回のようにCofinsの税率を上げてくると、非常に矛盾したことが起きている。
で、 今回のCofinsについても、例えば、2,400万レアル以下の売上で、売上から利益を推定して法人税を納めている会社には特例として税率は3%のまま とか、それから仕入れが輸入品を原材料としている大手企業とかサービス業とかは、もともとCofinsがないですから、もろに上乗せ分が跳ね返って来ると いうようなことで、非常に複雑であります。しかし、複雑であるが故に、結局、何%かっていうのは、相手側には分からないわけで、絶好の便乗値上げの材料に もなってしまうと言うことです。以上、食品業界、食品部会からの発表です。
最後に私も3年間、この部会長懇談会、出席させてもらいましたが、今回を持ちましてめでたく引退する事となりました。3年間、どうもありがとうございました。
司会:
ありがとうございました。とともに、ご苦労様でございました。それではご質問を受けたいと思います。
金融機関だけでなく、下々の国民も幸せにしてよ
赤嶺:
引 退じゃなくて真に残念なる勇退をなさる、渡辺食品部長のお話を伺いしながら、ずっと考えてきたことがあります。後で中村金融部会長にもお答え頂きたいと思 うのですが、ルーラ政権が今までやって来ていることは、「高金利で銀行だけを、金融機関だけを幸せにしているじゃないか。私ども、下々の国民もどうか幸せ にしてよと」と、こういうことを申し上げたいのですが、国民を幸せにするにはまず懸案の持続性のある長続きのする経済成長、それから、雇用促進、さらには 貧困対策、最後に美味しいごはんを国民に食べさせる。渡辺部会長の目指してきた事だと思うんですが、その辺り、渡辺さん、勇退なさる間際に、肝心の一番懸 案である持続性のある経済成長、そして、国民に美味しいごはんを食べさせると言うような、見通しは実現するのでしょうか。一つ、忌憚のないご意見をお願い したいと思います。
渡辺:
まあ、あの、1年目の ルーラ政権を振り返ってみて、やはり、一番、そのー、問題だと思ったのは、インフレに異常に固執しているという点でありまして、経済成長が出てくれば、イ ンフレが出てくるのは、多少、やむを得ないということなんですけれども、インフレばかりを気にして結果的に経済成長が損なわれたと言うことです。従って、 もし、今年も同じ考え方で行くのであれば、残念ながら、また、去年のような不景気が続く可能性が強いと。ですから、ある程度割り切って5.5%を突破して もですね、まあ、10%ぐらいになってもいいじゃないかと、その代わり、景気が良くなったと言うような政策を私としては、個人的には望んでおります。
銀行は経営努力で儲かっているのです
村田:
私、 あのー、金融部会の副会長で、部会長は今日、所用で来れなくて代理でございます。えー、貸し出し金利の高金利政策っていうのは、やはり、我々の業界として も、下がるべきだと思っています。実質金利が高いのがこの国の経済成長を阻害している一番大きな、ものの一つですから、これは、全員の努力で下げて行くも のだと認識しております。その過程のなかで銀行、金融業界としても出来るだけのお手伝いをして行こうと思っておりますが、銀行だけが儲かっていると言うこ とに関しては、まー あのー、どうかなと。経営努力をしながらやっておりますので、その辺は、誤解のないように。あの、下がっていくみんなの気持ちは一緒 だと、言うことですので、よろしくお願いします。
赤嶺:
大変失礼致しました。中村金融部会長と冒頭申し上げましたけれども、村田副部会長の誤りでした。平に訂正の上、お詫び申し上げます。
赤嶺:
大変失礼致しました。中村金融部会長と冒頭申し上げましたけれども、村田副部会長の誤りでした。平に訂正、お詫び申し上げます。
司会:
ほかにございますか。
渡辺:
先ほどちょっと、二宮さんの質問を遮っちゃったんですけれども、こんなとこで何か参考になりましたでしょうか。Cofinsの。
司会:
今 日はこれまでお話を伺って、いくつか共通のテーマ、我々の直面する課題が出てきたと思います。ただ、いまのような政金の話になると商工会議所が束になって ブラジル政府に文句を言ってもですね、何か、すぐ、改善されることはない。でも、ない中で、何かやっぱし、どういう風にしのいでいくか、工夫していくかと 言うところは、何か余地があるのかなと言うことで、今日、いろいろ聞かせて頂いた話はまた後ほど、ホームページに掲載する形で皆さんにもお目に掛けます し、また、坂野さんともいろいろと相談して、どういう格好で、この後、我々の活動につなげて行くかと言うことを考えて行きたいと思います。
それでは、最後に総領事にコメントを頂く前に、ブラジリアのほうから、ブラジリアの大使館から笹本様がお見えでございますので、何か、お気づきの点なり、感想などありましたら、一言、お話を頂きたいと思います。
米利上げでも途上国への資金流入がパタツと止まる事はなかろう
笹本一等書記官:
笹本でございます。私、いつもブラジリアにおりまして、なかなか、あの民間の方々からのご意見を伺うことがありません。今日は本当に参考になりました。ありがとうございました。
それで今年の成長の話なんですが、まあ、国内の要因っていうのは、特に問題になることはないと。あと、先進国の場合はですね、久しぶりに日米欧がそろって今年成長するだろうと言われていまして、で、非常にブラジルにとってはフォローの風が吹いている年だと思うんですよね。
た だ、2点、皆さんもおっしゃられた通り懸案があって、アメリカが利上げ局面に入ることによって、途上国への資金が細るんではないかと言われているのが一 つ。もう一つは、まあ、最後にお議論になりましたインフレの話なんですが、そのー、アメリカの利上げについては、確かにこれから引き締めの局面に入って行 くのでしょうが、しかし、それほど急激ないわゆる、途上国への資金の流入がぱたっと止まる事はまずないだろうと、いうのが大方の見方です。
問題な のはインフレで、これはいろんな見方があって、中銀サイドとか一部のエコノミストは、いまのインフレの圧力はあくまで一時的であると。むしろブラジルは長 年、景気低迷が続いたので、生産余力というのは相当あるはずだと。従ってインフレの圧力はそんなに強まらないと言うのが一つの説ですね。
ところ が、一方で今日、皆さんからご意見を伺ったところ、例えば賃金の圧力ですとか、Cofinsという要因があって非常にその価格面に転嫁が行われていると。 一昨日だったと思うんですが、ジルセウ官房文官長が企業に対して、安易な値上げをしないように警告した。で、きょう皆さんからお伺いしたところだと、どう もその、インフレの圧力は一時的なものではなくて大分、長く続くんではないかと言うことですね。実はこの、インフレに対して皆さんからいろんなご意見が あったんですが、むしろある程度のインフレは許容してもですね、成長すべきだと。これは一つの意見なんですね。ところが一方でインフレっていうは弱者に対 して非常に苛酷ものであると。例えば、昨年、そのインフレが10%から20%になったにも関わらず、賃金はほとんど上がっていないですね。ですから、実質 の所得っていうのは大幅なマイナスになっていると。これが去年の急激なリセッションになった大きな要因の一つだと思うんですね。だから、その5.5%とい う数字に拘る必要はないと。これは確かにその通りだと思うんですね。で、実際、そのインフレも上下2.5までは許されていると。ですから、8%までは、ま あ、許されるんですね。ただ、皆さんがおっしゃるように、ブラジルでは非常に安易に価格に転嫁する傾向があるので、中銀としては非常に悩ましい局面であ るって言うことは確かですね。ただ、非常にそのインフレの圧力が強く、利下げの幅が限られるとなると、成長も中途半端なものに終わってしまう。いま難しい 局面に向かっているところです。すみません、何か、まとまりのないことを申し上げまして、以上です。
石田総領事の講評
司会:
ありがとうございました。それでは、最後に、総領事の方から、講評を頂きたいと思います。
石田総領事:
講評というような大それたことが出来るかどうかは別として、印象を述べさせて頂きたいと思います。
今日は本当に、商工会議所の11もある部会からそれぞれ詳細なご報告を承って、私も、そう言うことを初めて聞く機会をもって、非常に参考になりました。本当にありがとうございました。
も ちろん、ルーラ政権が就任以来とってきたいろいろな経済政策は、各部会によって、それぞれ受け止め方は違うと思いますし、また、各業界に与えている影響も それぞれ、違うと言うことはよく分かりましたけれども、全般的な評価としては最初に桜井コンサルタント部会長が、「当初の懸念を払拭して堅実な経済運営を 行ってきた。1年目は相当、前政権の政策を引き継いで経済安定のほうに力を入れて、そのために経済成長をある程度犠牲にしてきた面がありますが、そのため もあって、今年はかなりな高成長が望めると。そういう基盤を築いたということで、私は一般的に評価できるのではないかと」、いう風に言っておられたことに 私は賛同したいと思います。同時に桜井部会長が「ブラジルは非常に変化をしている。いい方向に変化している」と言われましたけれども、この点についても、 私は、同意致ししたいと思っております。
それから、何人かの方が、FTAのことについて若干、懸念を表明されておりましたけど、中村貿易部会長 が、「まあ、日墨のFTAの状況もあって、日本のFTA政策がアジアシフトになるのではないか」と言ったようなご意見がありましたし、それから、自動車副 部会長からも「ブラジルがFTAに熱心なのにも関わらず、日本の対応に苛立ちを感じる」という風な意見がありましが、なかなかこの点については、クリアー な角度のお返事ができないけれども、別に日メキシコのFTAが若干、頓挫していると言うことで、その影響でアジアシフトになっている事はないと思います。 最初からですね、順序からいうと、メキシコの次はアジアだと言うことになっていますから、これは誤解のないようにして頂きたいという風に思います。
さ らにこの問題については、金岡FTA委員長にきちんとした報告書を作って頂き、それに基づいて、今年の春には、政府に提言を出して頂くことになっている と、理解しています。さらに日本政府に対して現地の声、それから、現地の元となる親会社の声を、経済界の声を政府にドンドン反映して頂いて、圧力をかけて 頂ければという風に、考えております。
それから、皆さんのご報告を聞いておりまして、やっぱり、いろんなところで、中国の進出、中国の存在感、影 がかなり大きくなっているなと言う風な感じが致しました。貿易部会からも中国に対する去年のブラジルの輸出が2倍以上に伸びているような話もありました し、化学品部会、機械金属部会から、中国の攻勢に対する懸念が述べられておりましたが、私どもも近来の中国の積極的な攻勢は非常に注目に値すると。だから そのう、対抗してどうこうって言うのではないんですけれども、事実として、やはり中国が非常に、対ブラジルシフトを強めているのは、私どもも強く感じると ころです。
それから、最後になりますけれども、これも桜井コンサルタント部会長が「今年は日伯関係にとっておもしろい年、期待できる年になる」と 言っておられまして、私どもも、是非、そうなったらいいと思っておりますが、まだ具体的に決まっているというのは、そんなにありません。ま、アルキミン知 事が日本に行かれるのは、日本政府が招待をするということで4月の後半、確実にこれは決まっております。それから、おそらくアモリン外務大臣が3月ぐらい に日本に行くじゃないかと言う期待を持っております。しかしながら、それ以外の、ルーラ大統領が日本に行く話であるとか、あるいは、日本から小泉総理が来 られるという話は、もちろん、可能性はかなりありますが、それは今の段階で、確かに決まったと言えないのが非常に残念なところでございます。是非ですね、 そういうチャンスがありますし、そこのところは、もちろん、我々も東京サイドには、プッシュをして行きたいと思いますので、実現することを期待しつつ、私 も努力したいと思います。私のほうからは以上です。本当に今日は皆さんの、あの、各部会の率直な見解を聞かせて頂きまして、大変参考になりました。本当に ありがとうございました。
司会:
どうも、ありがとうございました。
「部会長懇談会」をいま一歩発展させたい
司会:
では、閉会にあたりまして、坂野企画戦略委員長から、あいさつさせて頂きます。
「部会長懇談会」をいま一歩発展させたい
坂野:
今 日は長時間にわたり、ありがとうございました。当初、出席数が足らず心配していましたが、これだけの人数の方々に参加いただき本当にありがとうございまし た。今回、私も総務委員長の浅賀さんと並列になっていますが、ほとんどの準備は総務委員会と商工会議所の事務局の皆さんに準備していただき、私はほとんど 何もやっていません。私が今回(主催者として)入っている理由を一つだけ説明し私の挨拶を終わらさせて頂きます。
従来、"部会長懇談会"は前年度 の回顧及び本年度の展望について、皆さんで情報を交換し、それぞれの業界・部会がおかれている立場を確認することが主体でしたが、その後のフオローが商工 会議所として不足しているのではないかとの反省もあり、今回の形式を取ったものです。先ほど浅賀さんからも説明がありましたとおり、中身によって会議所だ けで出来るのもありますが、会議所だけではなく、本日ご出席いただいた総領事館、大使館および他国の商工会議所との連携でやれることが多々あるのではと 思っています。本日の皆さんの発表で会議所、日本政府に対する要望がありましたが、まず行動することで本日のサマリーをして、会頭とも相談しながら優先順 位をつけてやっていきたい思っております。既にFTAなどはスタートしていますが、これ以外にどのようなことが行動に移せるのかを考えて生きたいと思って います。本日はどうもありがとうございました。
司会:
どうも、長時間、ありがとうございました。
-終わり-
部会長懇談会寸描
浅賀名司会。会議所の更なる活動活性化に結びつけるための材料を求めて坂野委員長の的確な質問。時間係の赤嶺副委員長は時計とニラメッコで、質問を忘れるほ ど。各部会長は「我が部会」のためにと、発表内容を濃くし懸命の奮闘だが、殆どに「チーンチーン」と制限時間接近を警告するかねの音。時間オーバーで遂に レッドカードを出され、無念の発表中断やむなきに到るケースも見られた。