今後も長期間に亘って持続的成長が期待でき、衣類の消費が伸びているブラジル国内マーケットをターゲットに米国資本Koch社傘下のInvista社はサンパウロ州パウリーニア市に1億ドルを投資して、一般的にポリウレタンという名称が使われるライクラ素材を生産する。
パウリーニア工場で生産されるライクラ素材は米国並びに中国の研究センターで開発された商品であり、高品質な商品生産でマーケットシェアを拡大する。
Invista社はサンパウロ州アメリカーナに同社のメキシコやアルゼンチン工場を上回るラテンアメリカ最大の工場を擁しており、余分な体温を逃がして必要に応じてスキンコントロールし、冬は暖かくて夏涼しく、体温調節できる繊維Tactel、極細のフィラメントを数多く持つ繊維構造で防水性・防風性・引き裂き強度・紫外線遮光性・耐久性に優れて、紫外線による色あせにも強い繊維Supplexを生産している。
昨年の同社の売上は前年比9%増加の10億ドルを上回ったが、レアル高の為替で輸入製品との熾烈な価格競争を強いられており、ブラジル繊維工業会(Abit)では今年の国内の繊維業界の伸び率は昨年を下回ると予想している。(2011年5月17日付けヴァロール紙)