ブラジル国内経済の低迷で衣類を含めた小売販売は低調に推移しており、またレアル通貨に対するドル高の為替で鉱工業部門の輸入製品が全体的に減少しているにも関わらず、衣類・繊維輸入は増加している。
今年初め7か月間の輸入総額は前年同期比19.5%と大幅に減少しているにも関わらず、繊維・衣類製品輸入は3.7%と増加、特に中国からの衣類製品輸入は15億4,820万ドルに達してブラジル国内のマーケットシェアが更に拡大している。
今年初め7か月間の中国からの衣類製品輸入は、全体の64.4%と昨年の62.7%からさらにシェアを拡大している一方で、ベトナム並びにカンボジア、バングラディッシュ3か国からの今年7か月間の衣類製品輸入シェアは、12.9%と昨年の11.4%を1.5%上回っている。
2014年初め7か月間のカンボジアの衣類輸入製品シェアは0.8%であったが、今年初め7か月間のシェアは0.9%に増加、前期同様にベトナムは3.2%から3.8%に増加、バングラディッシュは7.4%から8.1%に増加している。
今年初め7か月間の中国の衣類製品の1キログラム当たりの価格は15.2ドルと前年比7.2%減少、前期同様にバングラデシュは18.7ドルと前年比8.5%減少、カンボジアは前年比6.9%、ベトナムは4.0%それぞれ減少している。
ブラジル国内での生産が少なく高価なジャケットや冬物革製品の輸入はバングラデシュやベトナム、カンボジア以外にもインド、インドネシア並びに北アフリカ諸国が中国製品のマーケットシェア削減にしのぎを削っている。(2015年8月17日付けヴァロール紙)