ブラジル繊維工業会(Abit)では、2018年のブラジル繊維・衣料生産伸び率は、例年よりも暖冬の天候や5月下旬から11日間継続したトラック運転手による国道封鎖ストライキなどの影響を受けて、前年比0.4%~1.0%増加の177万トンに下方修正している。
ブラジル繊維工業会(Abit)では、今年1月に2018年の繊維・衣料生産伸び率は、前年比4.0%増加予想、昨年の繊維・衣料生産伸び率1.83%増加を大幅に上回ると予想していた。
また今年の繊維・衣料販売も前年比0.4%~1.0%増加に下方修正しているが、今年1月の予想では前年比5.0%増加から大幅な下方修正を余儀なくされている。今年上半期の繊維生産は前年同期比0.9%増加、衣類生産はマイナス3.8%を記録している。
5月下旬から11日間継続したトラック運転手による国道封鎖ストライキの影響で、繊維・衣料生産向けの物流ロディスティック部門が4日~5日間に亘って影響を受け、損害額は16億レアル~20億レアルに達したとブラジル繊維工業会は指摘している。
また今年第2四半期は南東部地域及び南部地域が例年よりも暖冬の上に、サッカーのワールドカップによるテレビを中心とした付加価値の高い耐久消費財販売増加の影響で、繊維・衣類販売が悪影響を受けたとブラジル繊維工業会幹部は指摘している。
2019年の繊維・衣料生産伸び率は3.0%増加、小売販売は3.0%~4.0%増加を予想、輸出は7.0%増加、輸入はマイナス6.0%とそれぞれ予想、また繊維・衣類業界の新規雇用は1万3,000人~1万4,000人を見込んでいる。(2018年8月9日付けヴァロール紙)