ブラジル繊維工業会(Abit)の調査によると、今年上半期の繊維・衣服部門販売は、国内経済リセッションの影響を受けて相変わらず停滞しているが、漸くトンネルの先に薄明かりが見えだした気配があるとラファエル・セルヴォネ会長はコメントしている。
昨年の繊維・衣服部門は在庫調整に追われていたにも関わらず、今年初めには適正在庫となったために生産は前年同期比9.2%減少、そのうち繊維生産は13%減少、設備稼働率は78.8%、衣類生産は11.6%減少、設備稼働率は83.3%であった。
今年初め5か月間の繊維・衣類のブラジル国内販売量は前年同期比12.7%減少、インフレ指数を差引かない名目販売金額は7.3%減少となっているが、インフレ指数を差引いた実質販売金額は二桁台の減少を記録している。
今年上半期の繊維・衣類輸出は9.11%減少の4億9,000万ドル、輸入は39.13%減少の20億1,300万ドル、貿易収支は44.97%減少の15億2,300万ドルの赤字を計上している。(2016年8月3日付けヴァロール紙)