食品部会
食品部会長の高藤でございます。まだブラジル滞在1年と非常に短い期間しかおりませんので、不明なところもありますけれども、お許しいただきたいなというふうに思います。
皆さんご承知のように、ブラジルは世界有数の農産大国でありまして、コーヒー、砂糖、オレンジ世界1位と。先ほど畜肉の話にも触れておりましたけども、牛が第2位、鶏肉第3位という国にありまして、この食品部会に参加している企業というところの業種でいいますと、日本酒、乳酸飲料、即席めん、
調味料、粉末飲料、コーヒー、飼料用アミノ酸と、きわめて限られた分野しかこの商工会議所に所属する企業としては担当してなく、かつそれぞれが1社であるということでありますので、国内の消費動向と輸出ということで簡単にご説明をさせていただきたいというふうに思います。
まず為替でありますけども、本年上期、過去のジェットコースターのような状況と比べると、ご承知のように、まあ高値ではありますけども、比較的安定をしていたと。本音を言いますと、2前後ぐらいで安定してくれますと非常に嬉しいわけでありますけども、まあ一番ありがたいことは大きく変動しないということでありまして、その観点で言うとこの上期はあまり不満を言えるようなことではないんだろうなというふうに思っております。
金利・インフレでありますけども、これは金融部会、コンサルタント部会でありましたので、省かせていただきます。
小売売上高推移、これも確かありましたけれども、基本的に国内においては、リーマンショックはあるものの、中所得者、低所得者層の購買力の拡大に支えられて、4月は一時的に下がってはいるものの、基本的に右肩上がりに推移しておりますし、今後もこの傾向は変わらないだろうというふうに思っております。
関連する商品相場でありますけども、コーヒーは概ね大きな動きはなく足許高いところで推移しておりますが、砂糖がですね、この上期で言うと歴史的な動きを示したということであります。
砂糖業界にとってみれば、相場が上がるのは良いことでありますけども、砂糖を原料としている食品会社、あるいは調味料会社にとってみれば、きわめて厳しい上半期であったというふうに言えます。この2010年の2月には歴史的な高値であるポンド30セントを超えたと。現在足許17から18セントということで動いております。
つい先ごろロシアで小麦粉の禁輸が発表されたということで、この相場の左右されている、もちろん基本的には天候であるだとか需給、在庫動向が左右されるわけでありますけども、相場がこう動くとなると投資ファンド周りのお金が流入してきて、まったく読めないという状況が続いておりますので、小麦の動向が不透明になってきたということは、この我々砂糖を使う側にとってみれば、ありがたいことかなというふうに思っております。
そうした中で国内の消費動向でありますけども、基本的に先ほど申し上げました乳酸飲料、即席めん、調味料、粉末飲料、絶好調という、新幹線だとか飛行機というわけには行きませんけども、その反面リーマンショックがあったとしても消費が落ち込むということはなく、このブラジルにおいては基本的に低所得者層の購買力の向上が続いておりますので、堅調に推移をしております。
特に北東部においては、まあ所得水準の低い地域でありますけども、価格帯が安い商品ではありますけども大きな伸びを示しております。また3番目にワールドカップ特需というふうに出ておりますが、6月、酒類、特にビールとスナック食品が非常に好調に売れたというふうに聞いております。
下半期でありますけども、基本的に今の流れが大きく変わるということはありませんで、業種によって若干のパーセントの率が違いますけども、二桁、あるいは二桁行かないところでも二桁に近いところで、この我々の食品部会に所属する企業は伸びていくというふうに見ております。
懸念材料ですけども、これ利益面ということでありますが、7月に一斉に包材、これはダンボールメーカーでありますけども、10%を超える値上げをほぼ同時に通告してきたということで、これが少々利益を圧迫する要因になるかなというふうに思っております。
輸出でありますけども、こちらの方はリーマンショックを受けたということであります。一番大きいのが鶏肉、コーヒーということで、畜肉で、大きく昨年は落ち込んだわけでありますが、まあ何回かすでにお話が出ておりますけども、今年に入って回復基調ということであります。
それに伴いまして、畜肉向けに出しております飼料用アミノ酸も本年に入って世界的に大きく回復しており、ブラジルで生産している飼料用アミノ酸もブラジル国内のみならず、欧州、米国、アジアと順調に輸出を回復しております。
下半期につきましては、大きな外部環境の変化がない限りこちらの方も現在の状況が続くのではないかというふうに見ております。簡単ではありますけども、以上です。
司会
質問よろしいですか。今まで質問が出ませんでしたので私が一つ質問させていただきます。食品関係で、口蹄疫とかそいういった衛生のリスクというような公算はブラジルの場合はあまりないというふうに理解してよろしいんでしょうか。
高藤部会長
はい。そうであります。基本的にありません。
司会
ありがとうございます。ほかに質問ございましたらお受けしますけど、よろしいですか。どうもありがとうございます。では運輸サービス部会の畠山部会長様に発表をお願いいたします。