昨年12月にクアトール(Quattor)を吸収合併したブラスケン社はポリエチレン原料生産では年産370万トンで世界ランク11位に上昇、しかしすでに発表された増産計画では短期間に500万トンに達するために、世界5指に上昇すると見込まれている。
昨年11月にブラスケン社はメキシコ資本Idesa社と共同で25億ドルを投資してメキシコ国内で石油化学コンビナートを建設、2015年からの操業を予定している。
また同社はヴェネズエラでもポリエチレン生産コンビナート建設に26億ドル、ポリプロピレン生産コンビナート建設に8億8,000万ドルを投資して、2012年までに操業開始を予定している。
しかしエチレン生産の原料となるナフサは天然ガスであり、ブラジルでの天然ガスの100万BTU当たりの価格は5ドルから6ドル、中近東では1ドルから2ドルと非常に大きな価格差となっている。
今後の世界経済の回復に伴ってコモディティ価格の上昇が見込まれているために、年産850万トンで世界生産2位のサウジアラビアのSABIC社はさらに有利になり、一方で原料を輸入に依存するメーカーは価格競争では更に厳しくなる。(2010年1月7日付け絵スタード紙)