ブラジル化学工業会(Abiquim)の発表によると、2018年のブラジル国内の化学部門投資は、昨年の10億ドルからさらに減少して僅か7億ドルに留まると予想している。
2017年のブラジルの化学部門の輸入製品比率は全体の38%に達しており、統計を取り始めた1990年以降では輸入製品比率が最高に達している。1995年の化学部門の輸入製品比率は僅か14.0%であった。
昨年の化学製品の輸入では肥料並びに医薬品向け原材料が牽引しており、昨年の化学品の輸入総額は372億ドルに達し、貿易収支は234億ドルの赤字計上の原因となっている。
昨年の化学製品の輸入比率は38.0%と前年の33.0%、2015年の30%から3年連続で増加傾向となっている。化学製品の輸入比率増加の要因として、原材料の石油・天然ガスが自給できるにも関わらず、石油・天然ガスの国内価格並びに膨大な消費を擁する電気エネルギー価格が高いために、ブラジル国内の化学部門向け投資が停滞している。
2012年~2015年のブラジル国内の化学部門向け投資総額は116億ドルに達していた。また過去5年間の投資総額は23億ドルに達しているものの生産開始されたプロジェクトは皆無。2017年~2022年の投資は、僅か33億ドルが見込まれているに過ぎない。(2018年2月6日付けヴァロール紙)