ペトロブラス石油公社は、負債軽減と収益増加を目的に石油・天然ガス開発のコア事業に資本集中するために、広げすぎたポートフォーリオ事業の清算を積極的に行っている。
今後12年間に亘って赤字計上が予想されているバイア州並びにセルジッペ州の2カ所の化学肥料工場(Fafen)の操業を停止して、冬眠入りでコスト削減を図るが、2017年の2工場の赤字は8億レアルに達していた。
ペトロブラスでは、バイア州並びにセルジッペ州の2カ所の化学肥料工場(Fafen)の操業を停止するにも関わらず、毎月の維持費として30万レアルの支出は避けられない。
バイア州のFafen肥料工場は、1971年の軍事政権時にカマサリコンビナートの一環として建設されて、1993年にペトロブラスが吸収。またセルジッペ州のFafen肥料工場は、1982年に北東部地域のインフラ整備一環事業として設立された。
この2肥料工場の赤字操業の要因として、天然ガスの生産地から非常に遠いために、原材料となる天然ガスの購入価格が非常に高く採算が取れずに、赤字の垂れ流し状態が続いている。
今週月曜日にペトロブラス石油公社のペドロ・パレンテ総裁は、セルジッペ州のジャクソン・バレット州知事並びにバイア州のルイ・コスタ州知事に肥料工場の閉鎖を事前に知らせたが、両知事は、肥料工場の閉鎖は現地経済及び雇用にインパクトが大きいために、閉鎖反対を表明している。
ペトロブラスでは、コア事業の石油・天然ガス開発に資本を集中するために、ポートフォーリオ事業の資産売却を進めており、バイア州並びにセルジッペ州の2カ所の化学肥料工場(Fafen)の他に南マット・グロッソ州並びにパラナ州の肥料工場も売却予定となっている。(2018年3月21日付けエスタード紙)