ブラスケン社は、プラスチック素材の中でも最も幅広い用途で使用される素材の汎用プラスチック樹脂であるポリプロピレン(PP)を米国テキサス州での生産を検討している。
米国では自動車用ポリプロピレン(PP)並びにPP 関連の原材料需要の拡大が見込まれているために、ブラスケン社は米国内ではすでに5カ所の生産工場を擁しているが、6カ所目のポリプロピレン(PP)の生産工場を2017年に建設すると予想されている。
ブラスケン社では、経済リセッションに陥っているブラジル国内での需要拡大が見込めないため米国での事業拡大を進めており、2010年にはSUNOCO社のポリプロピレン工場を買収、また2011年にはダウケミカル社のポリプロピレン工場を買収して米国最大のポリプロピレンメーカーとなっている。
今年第1四半期のブラジル国内のポリプロピレン販売は前年同期比18%減少の78万トンに留まっており、今年のポリプロピレン販売は新車生産が壊滅的な打撃を受けているため前年比7.0%減少が予想されている。
今年のブラスケン社の投資総額は36億6,100万レアル、そのうちブラジル国内向け投資は51%に相当する18億5,500万レアル、今年第1四半期の売上は19%減少の121億7,200万レアル、EBITDAは106%増加の30億5,600万レアル、純益は266%増加の7億4,700万レアルを記録している。(2016年5月6日付けエスタード紙)