過去数年間のブラジル医薬品業界の売り上げは、一般消費者の収入増加による医薬品の売り上げ増加、民間健康保険プランの拡大、健康志向などの影響で拡大の一途をたどっている。
2014年の医薬品の小売業界やメーカー、卸売業者などによるブラジル医薬品業界の全体の売り上げは1,250億7,000万レアル、今年のインフレ指数を差し引かない名目売り上げは前年比5.7%増加の1,321億5,000万レアルが予想されている。
昨年の医薬品メーカーの売り上げは476億5,000万レアル、今年は501億8,000万レアル、前期同様にドラッグストアーやスーパーなどの小売業界の売り上げは508億3,000万レアル、541億8,000万レアル、卸売業者の売り上げは265億9,000万レアル、277億9,000万レアルがそれぞれ予想されている。
昨年の連邦政府や地方政府(州・市)へのブラジル医薬品業界の売り上げは115億8,000万レアル、そのうち連邦政府は全体の63.39%に相当する73億4,000万レアル、州政府は30.31%の35億1,000万レアル、市役所は6.3%の7億3,000万レアルとなっている。
2010年のジェネリック医薬品のマーケットシェアは全体の17%を占めていたが、2014年のマーケットシェアは24%まで拡大しているために、各医薬品メーカーの収益率が悪化してきている。
2014年のドラッグストアーやスーパーなどの小売業界の売り上げは508億3,000万レアル、今年は541億8,000万レアルが予想されているが、特に貧困層向け補助政策や製造業部門の投資拡大による一般消費の増加に伴って北東部地域並びに中西部地域でのドラッグストアー網が拡大してきている。(2015年7月6日付けヴァロール紙)