中国の国有化学大手の中国化工集団は、イタリア資本のタイヤ大手ピレリを77億ドルで買収して26.2%の資本参加をすると発表、残りの株式もTOB(株式公開買い付け)で取得を予定している。
TOB(株式公開買い付け)の提示額は、1株あたり15ユーロで前週末終値(15.23ユーロ)とほぼ同額であり、TOBでの株式買付が成功すれば株式の上場廃止を予定している。
中国化工はすでにオーストラリア並びにフランス、ノルウエーなどで企業買収を行っており、中国化工にはロシア資本の石油会社Rosneft社並びにイタリア資本の Uni Credit社 、Intesa San‐paolo社が資本参加している。
ピレリは1872年の創業で昨年の売上高は60億1,800万ユーロで世界のマーケットシェアは5位、タイヤ業界では1988年、世界3位だったブリヂストンが3,300億円で米国資本のファイアストンを買収して最大手となり、中国化工も今回の買収でブリヂストンや仏ミシュラン、米グッドイヤーなどに次ぐ準大手となる。(2015年3月23日付けヴァロール紙)