ブラジル化学工業会(Abiquim)の発表によると、10月の過去12カ月間の化学製品の貿易収支は315億ドルの赤字を計上、今年の化学製品の貿易収支は昨年の貿易赤字320億ドルを上回る可能性がある。
10月の過去12カ月間の化学製品の輸入総額は459億ドル、輸入量は4,000万トン、輸出総額は144億ドル、輸出量は1,490万トン、価格競争力が勝っている輸入化学製品の増加に伴って、9月の輸入化学製品はブラジル国内需要の35.3%の比率を占めて1990年以降では最高の比率となっている。
10月の化学製品の輸入総額は前年同期比3.4%増加の44億ドル、前月比では2.5%増加、輸出は5.1%増加、前月比では同率を記録、今年10カ月間の化学製品の輸入総額は0.6%減少の384億ドル、輸出は2.2%増加の122億ドルとなっている。
今年10カ月間の化学製品の輸出ではプラスティック用樹脂が17億ドルで輸出を牽引、化学肥料用中間財の輸入は前年同期比16.2%増加の62億ドルに達している。
ブラジル化学工業会貿易部のデニーゼ・ナランジョ取締役はブラジルの化学工業は競争力をつける必要に迫られているが、レアル通貨に対するドルの為替がR$2.50~R$2.60で推移すれば価格競争力の追い風となって輸出増加が期待できると説明している。(2014年11月26日付けヴァロール紙)