2年前にブラスケン社は、ペトロブラス石油公社が建設中のリオ州の石油コンビナートの中にあるComperj石油製油所に参入を発表していたにも関わらず、米国で盛んになっている開発コストが非常に低いシェールガス開発が足枷となって投資が遅れている。
ブラスケン社は開発コストが安い米国でのシェールガス開発に投資を集中しており、またメキシコでの石油化学工場建設並びにアラゴアス州での塩化ビニール生産、南大河州でのエチレンからブタジエン生産の投資を予定している。
石油関連スペシャリストは、経済成長加速プログラム(PAC)の大型プロジェクトであるComperj石油製油所の総建設費は200億レアルを見込んでいるが、このコンビナートは4年前から建設が開始されているにも関わらず、石油精製工場建設は未だに着手されてない。
今後の天然ガス開発の傾向として、開発コストの安いシェールガスが豊富に埋蔵されている米国並びに中国、アルゼンチン、カナダ、オーストラリアでの天然ガスの生産に移行していくと予想されている。
ブラスケン社の第2四半期の純益は10億3,000万レアルの赤字を計上、前年同四半期の4億2,000万レアルの黒字から一転して大幅な赤字となっているために、エタノール原料使用によるポリプロピレン生産工場の建設並びにComperj石油製油所への資金調達が困難となっている。
Comperj石油製油所の当初の計画では2011年から石油精製を開始、しかし計画の見直しで2015年4月から生産を開始して、1日当たりの石油派生品の生産は16万5,000バレル、第2石油精製所は2018年から生産を開始して、1日当たり30万バレルのジーゼル燃料並びにナフサ、ケロシン、液化石油ガス(GLP)などが生産される。(2012年9月17日付けエスタード紙)