昨年の液晶テレビやブラウン管テレビの販売台数は900万台で売り上げは41億8,000万ドルに達したが、今年は更に南アフリカのワールドカップ開催などで1,200万台まで販売台数が伸びると予想されている。
また日伯方式ISDB-Tの地上デジタル放送はブラジル国内26都市に増加して6,000万人が利用可能となっており、さらに南米諸国でも日伯方式の採用が進んでいるために、放送機器万連メーカーにとってはチャンスとなっている。
社会経済開発銀行(BNDES)は2007年から2013年までProTVDと呼ばれる国産地上デジタル放送機器購入に対する10億レアルのクレジットを開設、しかし大手放送局は海外メーカーの放送機器を購入するために4,000万レアルが利用されたにすぎない。
このクレジットを活用した放送局はSBT局が1,000万レアル、ジョアン・パウロⅡ財団が1,000万レアル、TVIntegraçãoが2,000万レアルと3社しか活用していない。
しかし今後は中小放送局にデジタル放送機器導入が拡大するために、国内の放送機器メーカーには販売増加が見込まれている。
国内の放送機器メーカーとしてミナス州のLinear社は50台、STB社は8台、サンパウロ州のRFTelavo社は15台を販売しただけである。
2年前のデジタル放送機器の価格は50万レアルであったが、今では25万レアルまで価格が低下、Linear社には118台の機器購入の問い合わせが来ている。(2010年3月19日付けヴァロール紙)