2014年の売上が240億ドルに達するエアコン、冷蔵庫、電子レンジなど白物家電を製造する中国資本の総合家電大手ミデア・グループは、ブラジル国内でエアコン並びに電子レンジを製造販売している。
しかしドル安の為替で価格競争力が上昇しているブラジル製エヤコンや中国製白物家電拡販を目的に、南米進出の拠点として本格的にブラジル拠点の整備に投資する。
ミデア・グループは6年前に社長として28年間にわたってEletrolux社の元ラテンアメリカ担当社長を務めたジョアン・クラウジオ・グッテール氏を迎え、同氏の手腕で売上は3億ドルから10億ドルに急増している。
南米地域の大半は経済不振に喘いでいるにも関わらず、食器洗い機並びに冷蔵庫、ポータブル家電など一般家電製品を中国からの輸入販売の開始で、ミデア・グループはマーケットシェア拡大を図る。
ミデア・グループの南米地域の売上は世界全体の5.0%以下に留まっているが、レアル通貨に対するドル高の為替は、ブラジルで生産しているエアコンの価格競争力を飛躍的に上昇させている。
ミデア・グループは2011年にCarrier社と51%を出資してジョイントヴェンチャー企業を設立、南大河州カノア市でエアコン生産を開始、2014年にはマイナスフリーゾーンでスプリット型エアコン並びに電子レンジの生産を開始した。
2015年のミデア・グループによるブラジル国内のスプリット型エアコン販売のマーケットシェアはサムスンに次いで2位、Eletroluxがマーケットシェアトップの電子レンジ販売では6位となっている。
昨年1月~11月の冷蔵庫並びに洗濯機、電子レンジのブラジルの白物家電販売は前年同期比11.0%減少、コーヒーメーカーやミキサーなどのポータブル家電は3.0%減少している。(2016年2月4日付けエスタード紙)