ブラジル電気電子工業会(Abinee)の予想によると、今年の電気電子部門のインフレ指数を差引いた実質売上は前年比10%減少の1,483億レアル、名目売上は前年比4.0%減少がそれぞれ予想されている。
電気電子部門にはオートメーション機器並びに電子部品、設備投資用装置、電力エネルギー発電・配電、情報通信機器、テレコンインフラ設備、セルラー、簡易家電製品などが含まれており、情報機器セクターの売上は前年比19%の大幅減少が予想されている。
また設備投資用機械・装置セクターの売上は17%減少、生産は20%減少、投資は10%減少の38億レアルがそれぞれ予想、ブラジル電気電子工業会(Abinee)の予想では、今年の業界従業員総数は25万6,000人で前年比3万8,000人減少して世界金融危機後の2009年レベルまで減少すると予想している。
今年の電気電子部門の輸出は前年比11.0%減少の58億ドル、輸入は19%減少の332億ドルをそれぞれ予想、2016年の電気電子部門の売上はGDP伸び率がマイナス2.5%と仮定した場合6.0%減少の1,488億レアル、投資は35億レアル、輸出は2.0%増加、輸入は3.0%減少を予想している。
スマートフォンやタブレット端末向け減税政策中止の影響、経済リセッション、企業経営者や一般消費者の景況感悪化、高止まりするインフレや金利が今年の電気電子部門の売上減少に結び付いており、2016年も18%減少が予想されている。
またレアル通貨に対するドル高の為替並びにスマートフォンの買替サイクル延長などの要因で、第3四半期のスマートフォン販売台数は前年同期比25.5%減少の1,080万台に留まり、第2四半期のスマートフォン販売台数13%減少に続いて2四半期連続で減少している。
第3四半期のスマートフォン販売台数は前年同期比25.5%減少したにも関わらず、売り上げは1.7%増加の99億レアル、今年のスマートフォン販売台数は前年比12.8%減少の4,760万台が予想されている。(2015年12月11日付けエスタード紙)