実業家エイケ・バチスタ氏のホールディング会社EBX社は、社会経済開発銀行(BNDES)と共にSIX Semicondutores社の株をそれぞれ33.02%所有して、最大の株主となっている。
グループ企業OGX社所有で2012年から原油生産開始を始めたカンポス海盆のツバロン・アズール油田の原油生産が予想を大きく下回って採算が取れないために、2014年中の操業停止をバチスタ氏が発表したことなどの要因で、金融業界関係者は、グループ 企業の業績に不審を抱いた影響でグループ企業の株価は軒並み下落しているために、他のグループ企業救済向け資金調達のためにSIX Semicondutores社からバチスタ氏が撤退すると予想されている。
BNDES銀行並びにEBX社の33.02%の株所有に次いでIBM社は18.08%、ミナス・ジェライス開発銀行( BDMG )が7.2%、Matec Investimentos社は6.0%、Tecnologia Infinita WS-Intec 社は2.6%それぞれ資本参加、プロジェクトを進めていた実業家Wolfgang Sauer社長が4月に急死している。
EBX社はSIX Semicondutores社への投資を継続する資金調達に苦慮しているために、所有している株を譲渡する投資家を探しているにも関わらず、水面下で行動しているEBX社並びにBNDES銀行、ミナス州政府からのコメントは取れていない。
BNDES銀行は、ベロ・オリゾンテ市近郊のリベイロン・ネーヴェスに建設中のSIX Semicondutores社の半導体製造工場向けに、2億6,700万レアルをEBX社に融資している。
EBX社は今後も5,000万レアルから1億レアルをSIX Semicondutores社の半導体工場建設に投資をしなければならないが、大半のグループ企業の時価増額が軒並み下落しているために、グループ企業や自身の資産売却を余儀なくされている。
SIX Semicondutores社は製造業並びに医療機器向けの半導体生産を予定しているが、工場建設並びにインフラ整備は12月までに完了、2015年から半導体の生産を予定している。
ブラジルは半導体チップを年間60億ドル輸入しているために、連邦政府は2012年に半導体の国内生産の工業政策を発表して、連邦政府やミナス州政府が肩入れしている。
2014年にミナス州知事に立候補すると予想されているフェルナンド・ピメンテル開発商工相は、SIX Semicondutores社の完成で300人の直接雇用ができると強調していたために、工場建設による半導体生産を余儀なくされている。(2013年9月5日付けエスタード紙)