全国自動車工業会(Anfavea)の発表によると、2020年6月の新車販売は、前年同月比40.5%減少の13万2,800台に留まった一方で、5月はDETRAN(交通局)の閉鎖で新車登録ができなかった要因で、前月比113.6%の新車販売増加を記録している。また今年初め6か月間の新車販売は、前年同期比38.2%減少の80万8,800台に留まっている。
今年6月の自動車メーカー並びに自動車ディーラーの新車在庫は、営業日数換算で36日相当と5月の45日相当から大幅に過剰在庫が減少して、新車の過剰在庫の調整が進んできている。今年6月の大半の自動車メーカーは自動車生産を再開したが、6月の新車生産台数は前月比129%増加の9万8,700台に達したにも拘らず、前年同月比では57.7%減少している。
今年上半期の新車生産は前年同期の147万台から50.5%減少しており、COVID-19パンデミックの影響による新車販売が壊滅的な打撃を受けて、新車の生産減少を余儀なくされている。
全国自動車工業会(Anfavea)の最終の予想によると、今年の新車生産は、前年比45.0%減少の163万台と大幅な下方修正を余儀なくされているが、1ヶ月前の予想は40%減少の167万5,000台であった。また年初の今年の新車販売は前年比7.3%増加を予想していた。
COVID-19パンデミックの影響で、ブラジルの自動車業界では1,000人以上の従業員の解雇を余儀なくされたが、特に日産はリオ州レゼンデ市工場の従業員400人を解雇している。
全国自動車工業会(Anfavea)の統計によると、現在の農業機械を含む自動車業界の従業員総数は1年前よりも4.0%減少の12万4,000人に縮小している。特に四輪メーカーの従業員総数は1年前の10万6,400人から900人減少の10万5,500人に縮小している。
しかし連邦政府によるCOVID-19パンデミック対応策としての勤務時間短縮並びに労働契約の一時停止対応の暫定令936号の終了後の従業員調整について全国自動車工業会(Anfavea)のルイス・カルロス・モラーレス会長はコメントを避けている。
今年6月の新車輸出台数は前年同月比52.0%減少、今年上半期の新車輸出は、経済危機並びにCOVID-19パンデミックに見舞われているアルゼンチン向けが不振で前年同期比46.2%減少の11万9,500台に半減している。
今年6月の新車輸出金額は前年同月比33.8%減少の3億9,670万ドル、今年上半期の新車輸出金額は前年同期比39.5%減少の21億3,500万ドルに留まっている。
全国自動車工業会(Anfavea)のモラーレス会長はは、最終的な書類チェックを行っているヨーロッパ連合との自由貿易協定進展に期待しているが、保護貿易主義の連合国間の調整が難航している。
今年初めの全国自動車工業会(Anfavea)の今年の新車輸出台数を前年比11.0%減少と見込んでいたが、COVID-19パンデミックが更なる逆風となって前年比53.0%減少の20万台に下方修正を余儀なくされている。