ブラジル国内のオートバイ販売は、オートバイ購入向けクレジット拡大並びに政策誘導金利(Selic)の引下げに伴う銀行金利の低下に伴って、部品メーカーの部品供給不足による影響で生産が追付いていない。
ブラジル二輪車メーカー協会(Abraciclo)の発表によると、二輪車生産の一大拠点であるマナウスフリーゾーンの今年初め9カ月間の二輪生産は、アルゼンチンの為替危機による輸出が大幅に減少しているにも関わらず、前年同期比7.5%増加の83万6,400台を記録している。
ブラジル二輪車メーカー協会(Abraciclo)では、今年初めの今年の二輪車生産は前年比4.2%増加を見込んでいたにも拘らず、4月には6.1%増加の110万台に上方修正していた。
二輪部品メーカーの部品供給が需要に追い付いていないために、今年の新たな生産台数の見直し予想は、11月にサンパウロ市で開催される二輪モーターショー終了まで行わないとブラジル二輪車メーカー協会(Abraciclo)のマルコス・フェルマニアン会長は説明している。
二輪車メーカーが部品メーカーに部品を発注するのは、二輪生産開始の5カ月~6カ月前に行わなければならず、尚且つマナウスへの部品供給は、サンパウロ州から3,000キロメートル以上の遠距離であり、ロディスティック問題も考慮しなければならないとフェルマニアン会長は説明している。
今年9月の二輪車生産は前月比19.0%減少の9万2,900台に留まった一方で、前年同月比では15.1%と二桁増加を記録している。9月の1日当たりの二輪車ディーラー販売は、前年同月比7.2%増加の4,177台で2015年以降では最高の販売を記録している。
今年9月の二輪車の新車登録台数は、営業日数が1日少ないために前月比1.0%減少の8万7,700台、今年初め9カ月間の新車登録台数は、前年同期比14.4%増加の79万6,400台を記録している。
今年9月の二輪車輸出は前年同月比28.4%減少の2,390台、前月比では33.0%減少、今年初め9カ月間の二輪車輸出は前年同期比49.0%減少の2万9,100台、今年初めの二輪車輸出は前年28.0%減少が予想されていたにも関わらず、アルゼンチン経済の更なる悪化の影響を受けて、今では41.2%減少と大幅に下方修正されている。
今年6月のマナウスフリーゾーンの二輪業界の従業員総数は1万2,882人と昨年末の1万2,517人から若干増加しているものの、2011年の最盛期は2倍近い2万467人を擁していたが、二輪販売が最も落ち込んでいた2017年は1万2,100人まで減少していた。(2019年10月10日付けヴァロール紙)