ブラジルワーゲン社のサンパウロ州サン・カルロス自動車工場は、世界のワーゲン社での競争で、メキシコ向け自動車エンジン供給で選ばれたために2020年まで継続してエンジンを供給する。
サンパウロ州サン・カルロス自動車工場では、メキシコ向けエンジン供給は今年下半期から開始を予定していており、ワーゲン本社からメキシコ向けエンジン供給に必要な5,000万レアルの臨時投資を受ける。
ブラジル国内の経済リセッションなどの要因で各自動車メーカーの自動車販売は、2012年の380万台から毎年減少して昨年は205万台まで下落、各自動車メーカーでは、生産調整のために集団休暇制度やレイオフ、雇用保護プログラム(PPE)などの採用を余儀なくされている。
ワーゲン社サン・カルロス自動車工場でも自動車販売不振の影響で、2014年からの設備稼働率は40%~60%に留まっているために、年間25万台のメキシコ向けエンジン増産にも関わらず、現在800人の製造ラインの従業員の増員は予定していない。
またトヨタ社も2015年に設立したサンパウロ州ポルト・フェリス工場では、コンパクトカーエチオス車向けにエンジンを供給、また昨年12月に更に6億レアルを投資してカローラ車向けエンジンの増産を予定、将来的には輸出用エンジン生産の可能性もある。
ワーゲン社はブラジルの自動車輸出ではトップシェアを確保、今年第1四半期の自動車輸出は4万7925台に達して昨年同期の2倍に増加、主に南米諸国や中央アメリカ、カリブ地域に輸出している。(2017年5月4日付けエスタード紙)