ブラジル国内で自動車を生産していない18輸入自動車メーカーで構成されるブラジル自動車輸入・生産協会(Abeifa)の発表によると、今年初め4か月間の輸入自動車販売は、経済リセッションやドル高の為替、特別輸入関税などの要因で前年同期比45%と大幅に下落している。
ブラジル自動車輸入・生産協会(Abeifa)は、自動車メーカーのKia社並びに JAC社、 Volvo社、最近国内自動車工場を立ち上げた Chery社、 Suzuki社、 BMW/Mini社など18自動車メーカーで構成されている。
Abeifa加盟メーカーの今年初め4か月間の輸入自動車販売は、前年同期比45%減少の1万2,716台、同期のブラジル国内の新車販売は前年同期比27.6%減少に留まっている。
Abeifa加盟メーカーの今年初め4か月間の輸入自動車販売マーケットシェアは僅かに2.0%に留まっているが、Abeifa協会では今年の加盟自動車メーカーの新車販売を前年比35%減少の3万9,000台と見込んでいる。
Abeifa協会では今年の加盟自動車メーカーの販売代理店は6年前の848店舗から450店舗に半減、前記同様に販売代理店従業員数は3万5,000人から1万3,560人に減少すると見込んでいる。
メルコスール域内のウルグアイでノックダウン方式による自動車生産、それをブラジル国内で販売していたGeely社は、ブラジル国内に26店舗を擁していたにも関わらず、販売不振で26店舗全て閉鎖するが、再開の予定は立っていない。
特別輸入関税を逃れるために過去2年以内にブラジル国内で自動車生産を開始したChery社並びにSuzuki社、 BMW/Mini社の今年初め4か月間の新車販売台数は、前年同期比31.6%減少の2,700台に留まっている。
Chery社の今年初め4か月間のサンパウロ州ジャカレイ工場で生産した新車販売台数は僅かに381台、ジャカレイ工場の設備稼働率は僅かに10%に留まっており、またChery社の輸入自動車販売は前年同期比82%下落している。
BMW/Mini社の今年初め4か月間の新車販売台数は前年同期比24%減少の3,521台、そのうちサンタ・カタリーナ州アラクアリ工場で生産された新車販売は1,824台に留まっている。
今年初めに自動車工場を建設したAUDI社の今年初め4か月間の新車販売台数は前年同期比20%減少の3,998台、そのうち34%はパラナ工場で生産、メルセデスーベンツ社は、今年3月にサンパウロ州イラセマポリス工場で操業を開始したが、ディーラーには未だに出荷していない。
バイア州に年間10万台の生産可能な自動車工場を建設した中国資本JAC社の今年初め4か月間の新車販売台数は、僅かに997台に留まっており、Jaguar Land Rover社ではリオ州イタチアイア工場を6月から操業開始を予定している。
富裕層が厚いブラジル国内での自動車販売を開始したLamborghini社並びに Rolls Royce社の今年の販売実績はゼロであるが、昨年は8台を販売、Ferrari社の今年初め4か月間の新車販売台数は6台と前年同期の5台を超えている。(2016年5月5日付けエスタード紙)