経済リセッションの継続、失業率の増加、新車購入向けクレジットの与信強化や見えない経済回復に対する景況感の悪化、政治不信などで一般消費者は資本財の購入を控えている。
自動車メーカーは1月ならびに2月に新車販売のためのプロモーションを継続していたにも関わらず、新車販売が不振を極めており、3月の新車価格は0.38%減少、第1四半期の新車価格は0.41%上昇している。
3月の過去12か月間の新車価格は0.83%増加したにも関わらず、同時期のインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)は9.4%と新車価格調整はインフレ指数を8.0%以上下回っており、実質的な価格減少となっている。
過去3年間の新車価格は、レアル通貨に対するドル高の為替の影響で自動車メーカーが収益確保のために13.5%増加を余儀なくされているが、自動車販売台数は大幅に減少した一方で生産コストは上昇している。
3月末の新車の平均在庫は営業日数換算で43日に相当する25万9,000台と適正在庫の営業日数換算の30日を大幅に上回っているために、新車販売プロモーションを積極的に行っているにも関わらず、消費者の大半はクレジット販売による負債増加を避ける傾向となっている。(2016年4月13日付けヴァロール紙)