日本の校正取引委員会に相当する経済防衛行政審議会(Cade)の要請に従って、BRF社とMarfrig社は独占禁止法に触れないように、お互いの事業を交換することで合意に達した。
結果的にはMarfrig社はBRF社のブラジル国内での冷凍食品関連事業を譲渡されるために、マーケットシェア拡大が見込めるために有利な立場に立ったが、その代償としてアルゼンチンの事業をBRFに譲渡する。
BRF社はブラジル国内の事業で売上が20億レアルに相当する事業を譲渡、その一方でMarfrig社のアルゼンチンでの事業を譲渡されるが、ブラジル国内でのマーケットシェアは大幅に減少する。
BRFはCadeの指導に従って、統合以前のサジア社やペルジガン社の有名なブランド製品であるRezende, ,Tekitos Patitas, Light Elegant, Fiesta並びに Doriana製品の譲渡や8ヵ所の配送センター、2ヵ所の鶏肉並びに豚肉処理場、10ヵ所の加工工場をMarfrigに譲渡する。
Marfrig社にとっては収益率の大きなブランド製品やブラジル全国に張り巡らされている配送センター網を譲渡されるために、今後の事業が飛躍的に伸びリ可能性がある。
社会経済開発銀行(BNDES)は独占禁止法に引っかかるBRF社の事業譲渡では外資系企業のM&Aを避けるために、MarfrigもしくはJBS社への譲渡を支持していた経緯がある。
サジアとペルジガンが合併して誕生したBRF社はハム、ハンバーグや冷凍食品分野で国内マーケットシェアの70%を占めて寡占状態になっていたために、Cadeから有名ブランド製品のコンペチタ-への譲渡を指導されていた。
Marfrig社のこの分野のマーケットシェアは僅かに6%から7%を占めているだけであったが、今回の譲渡で大幅なマーケットシェア拡大の見込める可能性がでてきている。
その一方でMarfrig社は国内トップシェアのハンバーグ製品生産のブランドPatyを含む、アルゼンチン国内の10億レアルに相当する事業をBRF社に譲渡するために、南米全体でのシェアは減少する可能性がある。(2011年12月9日付けエスタード紙)