8月にバナナ生産・販売大手の米チキータ・ブランズ・インターナショナルは、ブラジルのジュース生産大手クトラーレ・グループとブラジルの投資会社サフラ・グループが提示した6億2,500万ドルプラス負債の買収提案を拒否していた。
今回、クトラーレ・グループとサフラ・グループは1株当たり14.5ドルを提示して6億8,200万ドルまで引き上げて、3月に買収交渉で合意していたアイルランドの同業ファイフス社よりも好条件を提示して買収交渉が成立した。
ブラジルのジュース生産大手クトラーレ・グループは、オレンジジュースでは1/3のシェアを占めており、チキータ社の買収でバナナ以外にもパイナップル並びにリンゴ、桃、レモン、穀物などポートフォーリオの事業拡大が可能となる。
クトラーレ・グループはサンパウロ州アララクアラ市に本社を置いてオレンジジュースを生産、サフラ・グループのジョゼフ・サフラ氏の資産は160億ドルで銀行やファイナンス、不動産事業を営んでいる。
ファイフス社はチキータ社から契約違反としてチキータ社の資産の3.5%を賠償金として受け取ると予想されているが、クトラーレ・グループとサフラ・グループが買収交渉開始した8月からチキータ社の株価は40%以上高騰している。(2014年10月28日付けエスタード紙)