Ambev社を傘下に収めるAB InBev社は、2009年に18億ドルで放出した韓国のビールメーカーOriental Brewery社を58億ドルで買い戻して、再度、韓国並びにアジアに拠点を築く。
AB InBev社は2009年にKKR社並びに Affinity社にOriental Brewery社を譲渡したが、昨年の同社の税引前利益に支払利息と減価償却費を加算したもので他人資本を含む資本に対して、どの程度のキャッシュフローを産みだしたかを簡易的に示すEBITDAの11倍に相当する価格で買い戻している。
過去数年のアジア地域のビールの消費は、欧米諸国よりも大幅に増加してきているが、一人当たりのビールの消費量は欧米諸国も低いために、今後の消費拡大が期待できる。
2002年から2011年にかけての中国の一人当たりのビールの消費は70%増加、年間の一人当たりのビール消費は33.3リットルと未だにブラジルの半分であり、世界のビールメーカーは先を争ってマーケットシェア拡大を競っている。
韓国の過去数年間のビール消費伸び率は1.0%~2.0%に留まっているが、ビールの中で通常商品(レギュラービール)に対して、より高品質で嗜好性が強い高級志向のプレミアムビールの伸び率は年間10%に達している。
AB InBev社の2011年の売上は390億ドル、2012年は398億ドル、ラテンアメリカ地域の売上は全体の39.8%、北米は31.1%、ヨーロッパは14.3%、アジアは13%、200種類のビールを販売している。(2014年1月21日付けエスタード紙)