ロシアの農業監視局ロスセリホズナドゾール(Rosselkhoznadzor)が、残留ラクトパミンの検出を理由にブラジルの一部食肉会社が生産した豚腸と牛肉の輸入停止を命じた。ラクトパミンは、飼料に添加する成長促進ホルモン。
同監視局によると、輸入停止措置を受けたのは、JBS(ゴイアニア市)が生産した豚腸と、フリボイ(ミナス・ジェライス州イツイウターバー市)とミネルヴァ(サンパウロ州バレットス市)とJBS(ミナス・ジェライス州カンポ・グランデ市)が生産した牛肉。
これらの食肉会社は今後、ロシアの検査機関の厳しい管理を受けることになる。
農業監視局によると、ブラジルのエニオ・マルケス(Enio Marques)検疫局長は、ロシア市場の規定に従ってラクトパミンを含むロシアで禁止されている薬品を使用しない生産体制を2012年12月から導入したと通知していた。
その上で、ロシア側は、肉牛に対してラクトパミンを投与することはブラジル国内ですら禁止されていることに言及し、ブラジル側の生産体制の管理の甘さを指摘した。
ただし、今回の農業監視局の発表に従えば上記4社の製品に対して厳しい監視が行われるだけに限定されているが、同検疫局のサイト上では、その他の食肉会社に対しても輸入停止が拡大していることが示されている。
この情報によると、輸入の一時停止措置を受けているのはBFR(ゴイアス州リオ・ベルデ市)、マルフリギ(ゴイアス州ミネイロス市)、マルフリギ(ゴイアス州リオ・ベルデ市)、ミネルヴァ(ゴイアス州パルメイラス・デ・ゴイアス市)、JBS(ミナス・ジェライス州ナヴィライ市)。
農牧食料供給省は、ロシア当局からの公式通達が届けられていないとして、一連の問題に対しては明確なコメントを発表していないが、現時点での対応として査察官に対しロシアへの豚腸の輸出に関する新たな手引書の発行を停止することを推奨した。(2013年4月26日付けエスタード紙)