2020年4月のブラジルの貿易収支は、輸出入額とも減少したものの67億ドルの黒字を計上、4月としては2017年以降では最高の黒字計上している。今年3月の貿易収支は49億9,000万ドルであった。
ブロードキャストプロジェクションの今年4月の貿易収支黒字予想は、最低予想36億2,000万ドル~最高予想69億ドル、平均予想は63億ドルであった。
新型コロナウイルのパンデミックの影響で世界中の貿易縮小に伴って、今年初め4か月間の貿易収支は123億ドルの黒字に留まり、前年同期の147億ドルの黒字を24億ドル下回った。
今年4月の輸出総額は183億1,200万ドル、1日あたりの平均輸出額は前年同月比0.3%減少。4月の輸入総額は116億1,100万ドル、1日あたりの平均輸入額は前年同月比10.5%と二桁減少を記録している。
今年4月の中国に次いで2位の米国並びにアルゼンチン向け輸出はそれぞれ30%以上減少。ヨーロッパ連合は2.0%減少した一方で、中国向け輸出は25%増加している。
今年初め4か月間の貿易収支は123億ドルの黒字計上したが、世界貿易の縮小に伴って前年同期の147億ドルの黒字を16.44%下回っている。2015年の51億ドルの赤字以降では最低の貿易収支黒字を記録している。
今年初め4か月間の輸出総額は前年比3.7%減少の678億ドル、輸入総額は0.4%減少の556億ドルを記録している。経済省貿易局では、今年の輸出総額を1,998億ドル、輸入総額は1,532億ドル、今年の貿易収支は466億ドルの黒字を予想している。
2019年の貿易収支黒字は480億ドル、貿易総額は4,027億ドルであったが、今年は3,530億ドルに縮小すると予想している。
新型コロナウイルのパンデミック危機による世界貿易の縮小、レアル通貨に対するドルの為替、ブラジル経済の停滞による製造業部門の輸入減少などで、今年の貿易収支は大きく左右されると経済省貿易局では見込んでいる。