ブラジル全国工業連盟(CNI)の調査によると、ブラジルにおける貿易業務では、輸出業務では、12の関係省庁機関による47種類の輸出管理システムが存在している。
また輸入業務では、16の関係省庁機関による72種類の輸入管理システムが存在しており、これらのブロクラシーは。ブラジルの大きな貿易障害となって競争力を削ぐ要因となっている。
貿易業務に携わる会社は、輸出入の貿易管理業務を行う際に輸入ライセンス、輸入申告書、ドローバック制度適用、輸出登録及び許可書、為替操作などSISCOMEX上でのコンピュータ操作で行うにも関わらず、情報開示や透明性にかけてコスト高に結び付いている。
世界貿易機関(WTO)では、連邦政府が製品価格に比例した課税の代わりに、レアル通貨での固定課税の実施はセーフガードに相当すると指摘、連邦政府は、2011年にSISCOMEX料金を30レアルから185レアルに引き上げている。
またブラジル銀行では貿易ライセンス発行に対する分析手数料金として88.17レアルを徴収しているために、連邦会計検査院(TCU)でも審議されて経緯があり、国際基準に外れたサービス料金体制となっている。
ブラジルの貿易におけるブロクラシー指数は、調査対象190カ国中130位で米国の36位、中国68位、チリの97位から後れを取っており、経済開発協力機構(OECD)への加盟には大きな改善を余儀なくされている。(2018年5月22日付けエスタード紙)