2017年のブラジルの工業製品輸出比率は、2008年9月のリーマンブラザーズ破綻に端を発した世界金融危機発生前年の2007年よりも依然として0.7%減少していると応用経済研究院(Ipea)エコノミストのフェルナンド・リベイロ氏は指摘している。
2008年以降のブラジルの輸出に占める第一次産品は、過去10年間で60%増加した一方で、重税やインフラ問題などのブラジルコスト上昇で、工業製品輸出比率は減少の一途を辿っている。
1980年代半ばまで鉱工業製品輸出は全体の70%を占めていたが、過去数年間では50%近くまで減少、天然資源の輸出により製造業が衰退し失業率が高まる現象のオランダ病的な状況になってきている。
2000年の鉱工業製品が輸出に占める割合は74.5%であったが、2008年には60.5%、2017年には51.3%まで減少した一方で、2000年の第一次産品輸出比率は22.8%、2008年は36.9%、2017年は46.4%と上昇し続けている。(2018年3月21日付けヴァロール紙)