商工サービス省(MDIC)の発表によると、今年初め9カ月間の貿易収支黒字は、532億8,300万ドルで記録を更新、貿易収支の黒字拡大はレアル高の為替にも関わらず、輸出増加比率が輸入増加比率を上回ったことに起因している。
今年初め9カ月間の輸出総額は前年同期比18.7%増加の1,394億ドル、一方輸入総額は僅か8.5%増加の1,032億ドル、輸出量は5.9%、輸出金額は12.5%それぞれ増加している。
今年初め9カ月間の鉄鉱石の国際コモディティ価格は、前年同期比52.3%と大幅に増加、また半完成品である鉄鋼製品の輸出価格は33.8%、粗糖は20.2%それぞれ大幅に上昇している。
今年初め9カ月間の燃料・潤滑油の貿易収支は、石油の国際コモディティ価格が37.6%増加したために43億ドルの黒字を計上した一方で、昨年同期の貿易収支は4億4,600万ドルの赤字を計上していた。
今年9月の輸出の内訳では、第一次産品輸出は前年同月比36.7%増加の85億4,000万ドル、半完成品は11.1%増加の28億9,000万ドル、完成品は18.0%増加の68億9,000万ドル、輸出全体では24.0%増加の186億7,000万ドル。
また今年9月の輸入の内訳では、資本財輸入が34.5%増加の15億7,000万ドル、中間財は15.1%増加の85億1,000万ドル、消費財は15.9%増加の20億9,000万ドル、燃料・潤滑油は26.4%増加の13億1,000万ドル、輸入全体では18.1%増加の134億9,000万ドルとなっている。
ブラジル貿易会(AEB)のジョゼ・アウグスト・デ・カストロ会長は、ブラジル国内の景気回復に伴ってレアル通貨の上昇や製造業向け消費財、投資向け資本財の輸入増加で、2018年の貿易収支黒字は今年よりも縮小すると予想している。(2017年10月3日付けヴァロール紙)