経済リセッションからの緩やかな回復に伴って、ドルに対するレアル通貨の上昇で、付加価値の高い完成品の輸出比率が低下してきていると全国工業連合(CNI)の調査で判明している。
2014年7月から2015年6月までの付加価値の高い完成品輸出比率は、全体の13.2%であったが、2015年7月から2016年6月までの完成品輸出比率は15.8%と2.6%上昇、しかしドル安が進行した2016年7月から今年6月までの付加価値の高い完成品輸出比率は、全体の15.6%に減少している。
前記同様に食品輸出比率は19.7%から20.9%に上昇したが、再び20.0%に減少、飲料輸出比率は1.2%、1.2%、1.1%と安定的に推移、嗜好品輸出は43.3%から46.4%に上昇したが、再び43.1%に減少している。
繊維製品輸出比率は11.3%から13.6%を大幅に上昇したが、再び9.4%に減少、衣類・アクセサリー製品輸出比率は0.7%、0.9%、1.0%を緩やかな上昇カーフを描いて増加傾向となっている。
輸出の価格競争力は為替だけではなく、ブラジル国内の金利は減少傾向にも関わらず、先進諸国と比較できないほど高金利の上にクレジット部門の縮小、脆弱なインフラ、僅かな自由貿易協定など早急なブラジルコストに繋がるビジネス環境整備が不可欠であるとブラジル繊維工業会(Abit)のフェルナンド・ピメンテル会長は指摘している。(2017年9月12日付けエスタード紙)