過去3年間ブラジルの完成品輸出は米国がアルゼンチンを上回っていたにも関わらず、今年上半期の完成品輸出の1/3はアルゼンチン向けで、米国を向いてトップに返り咲いている。
今年上半期のブラジル製造業部門の完成品輸出の20%以上は、アルゼンチン向けで米国向けの19.2%を上回っているとブラジル貿易会(AEB)のジョゼ・アウグスト・デ・カストロ会長は説明している。
しかしジョゼ・アウグスト・デ・カストロ会長は、アルゼンチン向けの完成品輸出拡大は歓迎される一方で、消費マーケットが格段に大きい米国向け輸出トップが理想的であると指摘している。
ブラジルは輸出向け輸送インフラ整備問題を抱えてブラジルコストに繋がって価格競争力を削がれているために、米国よりも近距離の南米向け輸出拡大を余儀なくされている。
過去5年間の自動車並びに鉄鋼製品、航空機、履物、製糖などの完成品輸出は20%減少していた一方で、今年上半期の完成品輸出は前年同期比10%増加、また鉄鉱石や原油輸出も19.3%増加している。
今年上半期の自動車輸出の70%はアルゼンチン向け輸出が占めているが、自動車輸出に伴って、自動車パーツ輸出も拡大していると通産開発省通商局(Secex)の調査で判明している。(2017年7月20日付けエスタード紙)