ブラジル商工サービス省(MDIC)の発表によると、4月の貿易収支は、輸出が牽引して前年同月比43.3%増加の69億6,900万ドルの黒字を計上、統計を取り始めた4月の月間記録を更新した。
4月の輸出総額は前年同月比27.8%増加の176億8,600万ドル、輸入総額は13.3%増加の107億1,700万ドル、今年初め4か月間の貿易収支は213億8,700万ドルを記録している。
今年の貿易収支は、昨年の476億9,000万ドルの黒字を上回る550億ドルの黒字計上で記録更新するとブラジル商工サービス省(MDIC)のアブラン・ネット長官は予想している。
今年初め4か月間の貿易収支は昨年の輸入減少が牽引した貿易収支黒字とは逆に、今年の貿易収支は輸出増加が牽引していると産業開発研究所(Iedi)エコノミストのラファエル・カジニン氏は説明している。
昨年初め4か月間の完成品輸出は前年同期比マイナス1.8%であったが、今年初め4か月間の完成品輸出はコモディティ商品価格の上昇に伴って前年同期比12%増加、また前記同様に第1次産品輸出はマイナス3.0%、32%増加している。
ブラジル貿易会(AEB)のジョゼ・アウグスト・デ・カストロ会長は、現在高値で推移している鉄鉱石や粗糖などのコモディティ商品価格は、今後数カ月間以内に調整期入りで価格低下を見込んでいる。
今年4月の第1次産品輸出は前年同月比29.2%増加、半完成品は27.5%増加、完成品は25.7%増加、また自動車やトラック輸出も増加しているとラファエル・カジニン氏は説明している。
今年4月の輸入総額は前年同月比13.3%増加した一方で、資本財輸入は企業経営者の景況感低迷でマイナス5.9%を記録、また初め4か月間ではマイナス19%と大幅に落ち込んでいるが、唯一中間財輸入は16.5%増加しているとジョゼ・アウグスト・デ・カストロ会長は指摘している。(2017年5月3日付けヴァロール紙)