ブラジルの輸出業者が加入するブラジル貿易会(AEB)では、2007年~2013年にかけて商業銀行が為替カルテルを形成したために、輸出業者の為替損益が700億レアルに達していると日本の公正取引委員会に相当する経済防衛行政審議会(Cade)に訴えている。
ブラジル貿易会(AEB)のロベルト・ジアネッテ・フォンセッカ副会長は、輸出業者はドルの為替に対するレアル通貨での支払いで、1ドル当たり20センターボスの損害を被っていると指摘している。
2007年~2013年にかけての8年間の輸出業者の損害額は計算中であるが、損害額が年間100億レアルと仮定して、7年間では50億ドルに達すると予想、米国の同様のカルテル形成による訴訟では、商業銀行が56億ドルの支払い判決を受けている。
ブラジル貿易会(AEB)は、昨年12月に経済防衛行政審議会(Cade)に為替カルテルを訴えており、BBM銀行並びに BNP Paribas銀行、BTG Pactual銀行、 Citi-Bank、 HSBC Bank Brasilの5行がカルテルを形成した疑惑が持たれている。
またABM AMRO Real銀行並びにFibra銀行, Itau BBA 銀行、Santander Brasil銀行、 Societe Generale Brasil銀行の5行も為替カルテルに参加した疑惑が持たれているにも関わらず、殆どの商業銀行はコメントを差し控えている。(2017年4月5日付けエスタード紙)