開発商工サービス省(MDIC)の発表によると、2017年2月の貿易収支は輸出入ともに増加して貿易収支は黒字記録を更新、2月の輸出総額は前年同月比22.4%増加の154億7,200万ドル、輸入総額は11.8%増加の109億1,200万ドル、貿易収支は45億6,000万ドルの黒字を計上している。
今年初め2カ月間の貿易収支は、72億8,500万ドルの黒字を計上して統計を取り始めた1989年以降では最高の黒字幅を記録、輸出は国際コモディティ商品価格の上昇、輸入は国内経済の回復傾向に伴って製造業部門向け消費財並びに石油派生品の輸入が大幅に増加していると開発商工サービス省(MDIC)アブラン・ネット長官は説明している。
また2月の輸入では、記録更新が予想されている今年の穀物生産向け肥料や農薬、機械・装置セクターや航空機産業向けのパーツなどの工業製品向け中間財が牽引しているが、ドルに対するレアル通貨高の為替効果による輸入増加ではないとアブラン・ネット長官は指摘している。
今年初め2カ月間の輸出量は、前年同期比0.9%減少した一方で国際コモディティ価格が牽引して輸出価格は22.4%増加、特に鉄鉱石並びに石油の国際コモディティ価格上昇が輸出額増加につながっている。
今年初め2カ月間の輸出相手国として中国向け輸出が78%増加、またアルゼンチン向け輸出は7カ月連続増加の18.4%増加を記録、今年の貿易収支黒字は、昨年の477億ドル前後をアブラン・ネット長官は予想している。
今年初め2カ月間の輸出は鉄鉱石並びに原油、大豆などの第一次産品が牽引、輸入では国内需要の回復に伴って消費財並びに中間財の輸入が牽引したとローゼンベルグ・アソシアードス社エコノミストのラファエル・ビスタファ氏は説明している。
今年初め2カ月間の輸出は前年同期比20.5%増加の303億8,300万ドル、輸入は9.2%増加の230億9,900万ドル、貿易収支は84.1%増加の72億8,500万ドルを記録している。
今年初め2カ月間の第一次産品輸出は38.1%増加、半完成品は13.2%増加、完成品は5.3%増加、石油派生品並びに鉄鉱石輸出は全体の22.8%を占めて前年同期の10.9%から倍増している。
保護貿易主義を掲げるドナルド・トランプ大統領旋風などの影響で、今年初め2カ月間の米国との貿易収支は、6億6,600万ドルの赤字を計上して前年同期の1億2,400万ドルの赤字から大幅に増加している。(2017年3月3日付けエスタード紙)