産業開発研究所(Iedi)の調査によると、今年初め9カ月間の工業製品部門の貿易収支は、前年同期の300億ドルの赤字から僅かに36億ドルの赤字に改善して、2008年以降では最低の赤字幅を計上している。
今年初め9カ月間の工業製品の輸出総額は前年比0.7%増加の896億ドルを記録したにも関わらず、ブラジルの輸出総額は3.5%減少、輸入総額も23.1%と大幅に減少している。
しかし今年初め9カ月間の農畜産部門並びに鉱業部門の貿易収支は、農産物並びに鉱物の国際コモディティ価格下落に伴って、前年同期の362億ドルの黒字から103億ドルに黒字に減少している。
今年初め9カ月間の自動車セクターの輸出は、レアル通貨に対するドル高の為替が牽引して前年同期比7.2%増加の87億ドルで完成品輸出の10%を占めたにも関わらず、最近のドル安傾向は自動車輸出の価格競争力を削ぐ可能性が憂慮されている。
今年初め9カ月間の自動車セクターの貿易収支は5億6,000万ドルの黒字を計上、2008年に記録した18億ドルの黒字以来で初めて貿易収支黒字に転じている。
また今年初め9カ月間の機械・装置セクターの輸出総額は、前年同期比4.7%増加の61億1,000万ドル、価格競争力を擁している航空機関連セクター輸出総額は、21.4%増加の52億6,000万ドルを記録している。
今年初め9カ月間のローテクノロジーで集約的マンパワーを擁する繊維並びに衣類・履物グループの貿易収支は、前年同期比3.3%増加の293億ドルを記録したが、同グループの輸入総額は22.9%減少している。(2016年10月18日付けヴァロール紙)