レアル通貨に対するドルの為替がR$3.60を割ればブラジルの履物輸出の価格競争力に影響がでてくるとブラジル履物工業会(ABICALÇADOS)のエイトール・クレイン会長は説明している。
今年初め5か月間のブラジルの履物輸出は、前年同期比1.7%増加の4,863万足に達したにも関わらず、輸出金額はドル安の為替傾向で4.7%減少の3億6,748万ドルに留まっていると説明している。
繊維製品輸出はドルの為替変動以外にも電力エネルギー価格並びに原材料の価格変動に大きな影響を受けるとブラジル繊維衣料工業協会(ABIT)のラファエル・セルヴォーネ会長は説明している。
また繊維製品向けの染料価格はドルの為替が基準となっており、またブラジル国内で生産している原綿も国際コモディティ価格としてドルの為替が基準になっているとABIT協会のラファエル・セルヴォーネ会長は説明している。
化繊の原料となるポリエステル系合成繊維やポリアミド系合成繊維は、石油派生品として国際コモディティ価格で決定されるおり、更にブラジル国内の電力料金値上げ並びに石油派製品値上げの影響で、アジア諸国との生産コスト競争で後れを取っているとABIT協会のラファエル・セルヴォーネ会長は説明している。(2016年6月13日付けヴァロール紙)