5月の貿易収支は、レアル通貨に対するドル高の為替並びに国内経済リセッションをカバーするために輸出促進で64億ドルの黒字を計上、5月の貿易黒字としては1989年に統計を取り始めて最高の貿易黒字を計上している。
5月の輸出総額は175億ドル、輸入総額は111億ドル、今年初め5か月間の貿易収支黒字は196億ドルに達しており、今年の貿易収支は2006年に記録した460億ドルを更新すると予想されている。
今年初め4か月間の貿易収支黒字196億ドルは経常収支の赤字改善の75%を占めており、ドル高の為替は第一次産品並びに自動車の輸出につながっていると開発商工省のダニエル・ゴドイ事務局長は説明している。
また今後数か月間にはドル高の為替は履物並びに繊維製品、食肉、プラステック製品、化学製品の輸出促進に効果が表れてくるとダニエル・ゴドイ事務局長は付け加えている。
5月の新車販売は16万7,500台に留まって過去10年間で最低記録を更新、各自動車メーカーでは国内販売減少をカバーするために自動車輸出に比重をかけており、GM並びにルノーでは自動車輸出増加のために生産ラインの従業員を再雇用し始めている。
輸出金額が国際コモディティ価格下落の影響で減少しているにも関わらず、今年初め5か月間の輸出量は前年同月比15.8%増加、また輸出企業数も11.5%増加の1,703社に達している。
今年初め5か月間の大豆輸出量は34.6%増加の3,100万トン、5月の鉄鉱石の国際コモディティ価格は前年同月比17.4%上昇、輸出量は17%増加、輸出金額は37.3%増加している。
レアル通貨に対するドル高の為替並びに国内経済リセッションの影響で、今年初め5か月間の輸出量は22%減少、輸出金額は11.0%減少している。(2016年6月2日付けエスタード紙)