3月の貿易収支はレアル通貨に対するドル高の為替並びに資本財輸出の増加、順調な穀物などの農産物の輸出好調で輸出減少幅が僅かにとどまり、国内経済の停滞並びにドル高の為替で輸入が大幅減少したために、貿易収支の大幅な改善につながっていると開発商工省(MDIC)のエルロン・ブランドン取締役は説明している。
3月の貿易収支黒字は輸入が30%減少したことが牽引して44億3,500万ドルを記録、統計を取り始めた1989年以降の3月の月間貿易収支黒字を更新、昨年3月の貿易収支は4億6,000万ドルであった。
3月の輸入総額は115億5,900万ドル、特に石油派生品並びに潤滑油の輸入は前年同月比マイナス40.8%、消費財はマイナス31%、資本財はマイナス26.8%とそれぞれ大幅に減少している。
また3月の輸出総額は前年同月比5.8%減少の159億9,400万ドル、特に半完成品の輸出は前年同月比マイナス14.1%、完成品はマイナス5.6%、第一次産品はマイナス1.8%となっている。
今年初め3か月間の貿易収支黒字は83億9,800万ドルと前年同期の55億4,900万ドルの赤字から一転して黒字を記録、同期の輸出総額は5.1%減少の405億8,500万ドル、輸入は33.4%減少の321億8,600万ドルに留まっている。
今年初め3か月間の自動車輸出は、自動車貿易協定を結んでいるメキシコ並びにアルゼンチン、コロンビアが牽引して17%増加、今年3か月間のレアル通貨に対するドルの為替は10.4%減少したにも関わらず、自動車輸出は好調に推移しているが、3カ月~6か月後にドル安の為替の効果が表面化するため自動車輸出は減少するとブラジル貿易会(AEB)のジョゼ・アウグスト・デ・カストロ(Jose Augusto de Castro)会長は指摘している。
また今年初め3か月間の航空機輸出は前年同期比54%増加の40機で総額8億9,700万ドル、また自動車輸出は13.2%増加の12万6,000台、パルプ輸出はFibria 社並びにSuzano社、 Eldorado do Brasil社が牽引して13.2%増加の320万トンを記録している。(2016年4月2日付けエスタード紙)