2月の貿易収支黒字は30億4,300万ドル、2月の月間貿易収支としては過去17年間の記録を更新したと開発商工省(MDIC)のエルロン・ブランドン取締役は説明している。
レアル通貨に対するドル高の為替並びに資本財輸出の増加、穀物などの農産物の先渡しなどの要因で輸出が大幅に増加した一方で、国内経済の停滞並びにドル高の為替で輸入が大幅減少したために、貿易収支の大幅な改善につながっている。
今年初め2か月間の貿易収支は、前年同期の60億1,000万ドルの赤字から一転して39億6,500万ドルの黒字を計上、2月の輸出は前年同月比4.6%増加の133億4,800万ドル、特に自動車並びに砂糖、紙・パルプの輸出が牽引している。
また2月の輸入は国内経済リセッション継続で前年同月比34.6%減少の103億500万ドルに留まり、石油・潤滑油輸入は54.6%減少、資本財は33.3%減少、中間財は32.5%減少、消費財は20.5%減少している。
2月の農畜産や鉄鉱石の国際コモディティ価格低迷で平均輸出価格は19%減少した一方で輸出量は30.7%増加したために、輸出金額減少を補っており、特に付加価値の高い工業製品輸出は9.6%増加している。
2月のメキシコ並びにアルゼンチン向けの自動車やバスの自動車輸出が牽引して前年同月比85.5%増加、輸出金額は52.1%増加の6億400万ドルを記録したとエルロン・ブランドン取締役は説明している。
中銀の最終フォーカスレポートでは、今年の貿易収支黒字は400億ドルを予想、また貿易会(AEB)のジョゼ・アウグスト・デ・カストロ(Jose Augusto de Castro)会長は350億ドルを予想している。(2016年3月2日付けエスタード紙)