産業開発研究所(Iedi)の世界貿易機構(WTO)の統計を基にしたブラジル貿易調査によると、2014年のブラジルの完成品輸出は世界貿易の完成品輸出の僅かに0.61%を占めて32位にランク付けされ、前年の30位から更にランクを落としている。
2005年のブラジルの完成品輸出は世界貿易の完成品輸出の0.85%を占めて26位にランク付けされていたが、過去10年間にレアル通貨高による競争競争力の低下、重課税やインフラ不整備によるブラジルコスト上昇で完成品の輸出競争力が益々減少している。
最近のレアル通貨に対するドル高の為替は輸出競争力には追い風となる一方で、世界経済の停滞による需要減少で大幅な完成品輸出増加は期待できないと産業開発研究所エコノミストのラファエル・フェルナンデス・カグリン氏は説明している。
2005年のブラジルの輸出に占める完成品比率は53%であったが、昨年はその比率が34%まで低下、一方農畜産製品の輸出比率は30%から40%に上昇している。
2014年のブラジルの輸出国ランクは25位、スイス並びにマレーシア、タイに輸出金額を追い越されて前年から3ランク低下、輸入国ランクは前年同様に22位であった。
2014年のブラジルの輸出金額は前年比7.0%減少の2,250億ドル、輸入は5.0%減少の2,390億ドルと輸出入額ともに前年割れとなっている。(2015年11月18日付けエスタード紙)