ブラジル経済の停滞による製造業部門の生産調整のために完成品や輸入原材料の輸入の減少並びにドル高の為替の影響で、7月の貿易収支は24億ドルの黒字を計上して2012年同月以降では最高の貿易黒字を記録している
開発商工省(MDIC)の発表によると、7月の1日当たりの輸出額は前年同月比マイナス19.5%減少、1日当たりの輸入額は24.8%減少して輸出の減少幅を大幅に上回った。
7月の輸出額の減少の要因として、天然資源や農畜産品の国際コモディティ価格が前年同月比で平均22%減少した一方で輸出量は僅かに3.2%の増加にとどまったと開発商工省輸出支援・戦略担当のエルロン・ブランドン取締役は説明している。
今年7か月間の貿易収支は46億ドルの黒字を計上、輸出総額は1,129億ドル、1日当たりの輸出額は前年同期比15.5%減少、輸入総額は1,083億ドル、1日当たりの輸入額は前年同期比19.5%減少と輸出額の減少幅を上回っている。
2014年初め7か月間の貿易収支は9億5,200万ドルの赤字を計上していたが、テンデンシアス社エコノミストのブルーノ・ラヴィエリ氏は、今年の貿易収支を80億ドル~100億ドルと予想している。
今年初め7か月間の輸出総額は前年同期比207億ドル減少、207億ドルの輸出減少の78.8%は鉄鉱石並びに大豆加工品、石油派生品の国際コモディティ価格減少が要因となっている一方で、この3種類のコモディティ商品の輸出量はそれぞれ増加している。(2015年8月4日付けエスタード紙)