5月の貿易収支は、レアル通貨に対するドル高の為替並びに国内経済の停滞の影響で輸入が大幅に減少したために27億6,100万ドルの黒字を計上、5月としては2012年以降では最大の貿易収支黒字を計上している。
5月の輸出総額は前年同月比15.2%減少の167億6,900万ドルにも関わらず、輸入総額は26.6%減少の140億80万ドルにとどまったため貿易収支の黒字が増加している。
今年5か月間の貿易収支は23億500万ドルの赤字を計上しているにも関わらず、前年同期の48億6,000万ドルの貿易赤字の半分以下まで減少しており、今後も輸出が輸入を上回る傾向が続いて年末には貿易収支は黒字に転じるとテンデンシアス社エコノミストのシルヴィオ・カンポス・ネット氏は予想している。
5月の大豆輸出量は記録を更新する豊作で前年同月比28.9%と大幅に増加したにも関わらず、大豆の国際コモディティ価格が23.9%下落したため輸出額は1.9%減少しているとブラジル貿易会(AEB)のジョゼ・アウグスト・デ・カストロ会長は指摘している。
今年5か月間の資本財の輸入総額は前年同期比14.7%減少の172億4,800万ドル、第一次産品・中間財は15.3%減少の355億1,600万ドル、消費財は13.6%減少の140億7,600万ドル、石油派生品・潤滑油は34.6%減少の101億6,500万ドル、上記の輸入総額は770億500万ドルとなっている。
また今年5か月間の第一次産品輸出は前年同期比23.1%減少の345億200万ドル、前期同様に半製品は2.9%減少の105億4,000万ドル、完成品は276億7,900万ドル、上記の輸出総額は16.2%減少の747億ドルとなっている。(2015年6月2日付けヴァロール紙)