2月の貿易収支は28億4,200万ドルの赤字を計上して統計を取り始めた1980年以降の2月の貿易収支としては最大の赤字を計上、今年2カ月間の貿易収支はすでに60億1,600万ドルの赤字を計上している。
今年の貿易収支は経済が好調に推移している米国向けの輸出の増加、輸入石油派生品の減少、大幅な増加が予想されている穀物生産、レアル通貨に対するドル高の為替による輸出競争力の増加、国内経済停滞による輸入の減少などの要因で、貿易収支は黒字を計上すると連邦政府では楽観視している。
2月の輸出は前年同月比15.7%減少、輸入は8.1%減少、通商産業開発省(Mdic)の統計によると2月の石油派生品の輸入は20.3%減少、資本財は8.0%減少、ブラジル貿易会(AEB)では、今後も為替はドル高が継続するために今年の貿易収支は80億ドルの黒字を計上すると予想している。
2月の第一次産品の輸出は大豆並びに鉄鉱石、牛肉、石油などの減少が牽引して前年同月比22.7%減少、特に鉄鉱石並びに石油の輸出はそれぞれ50%減少、半完成品は2.3%減少、完成品の輸出は11.1%減少している。
1月の石油派生品の輸入は前年同月比81.7%大幅に減少、2月の石油派生品の輸入は、ペトロブラス石油公社の石油の過剰在庫の影響で前年同月比38.6%減少の8億9,300万ドルにとどまった。
今年2カ月間の石油派生品の貿易収支は前年同期の36億4,000万ドルの赤字から24億7,300万ドルの赤字に減少、2月末に始まったトラック運転手による抗議デモによる貿易収支への影響は3月に表面化すると見込まれている。
今年2カ月間の第一次産品輸出は前年同期比17%減少の108億4,100万ドル、工業製品輸出は9.2%減少の142億400万ドル、そのうち非耐久消費財の輸出は0.8%増加の43億7,100万ドル、耐久消費財の輸出は13.1%減少の98億3,300万ドル、その他の輸出は7億5,100万ドルとなっている。
今年2カ月間の資本財の輸入は前年同期比7.8%減少の70億7,200万ドル、原材料並びに中間財の輸入は5.2%減少の144億2,100万ドル、消費財の輸入は10.8%減少の54億7,800万ドル、そのうち非耐久消費財向け輸入は1.9%減少の27億9,300万ドル、耐久消費財向け輸入は18.5%減少の26億8,500万ドルとなっている。(2015年3月3日付けヴァロール紙)