2014年の貿易収支は鉄鉱石などの国際コモディティ価格の下落並びに特に石油派生品の貿易収支の赤字の影響で14年ぶりの39億3,000万ドルの赤字を計上している。
2014年の39億3,000万ドルの貿易収支赤字は66億ドルの赤字を計上した1998年以降では最大の赤字幅を記録、昨年12月の貿易収支は2億9,300万ドルで12月としては2000年以降では最低の貿易収支を記録している。
2014年の石油派生品の貿易収支は国内の石油生産の拡大並びに石油の輸出拡大にも関わらず、166億ドルの赤字を計上したが、2013年の203億ドルの赤字から僅かに改善している。
また鉄鉱石の国際コモディティ価格の下落、レアル通貨に対するドルの為替高にも関わらず、昨年の米国向け輸出は9.8%増加、アルゼンチン向け輸出は同国の外貨流出制限政策の影響で前年比53億ドル減少している。
今年の貿易収支は世界的な景気後退並びに国際コモディティ価格の低迷、中国のGDP伸び率の低迷などで僅かな貿易収支黒字が予想されているが、ヨーロッパ連合並びにロシア、アルゼンチン向け輸出は更に減少すると予想されている。
2014年の輸出総額はアルゼンチン並びにヴェネズエラの経済危機の影響を受けて前年比マイナス7.0%の2,290億ドル、輸入総額は前年比マイナス4.4%、今年の輸出は前年比マイナス4.3%、輸入はマイナス9.8%、貿易収支は80億ドルの黒字が予想されている。(2015年1月6日付けエスタード紙)