農産物や鉱物などの国際コモディティ価格の減少並びに輸出量の減少が牽引して、ブラジルの今年の貿易収支は赤字が予想されており、10月の輸出は前年同月比19.7%減少、輸入は15.4%減少している。
今年10カ月間の貿易収支は19億ドルの赤字を計上、中銀では今年の貿易収支は僅かな赤字を計上すると予想、ブラジル国内の石油需要を賄うために数年前から国内の卸売価格よりも高い石油価格の輸入を余儀なくされているが、今年の石油の輸入量は大幅に減少している。
10月の輸出は前年同期比13.3%減少、昨年10月は原油開発向けプラットフォームの輸出が19億ドルを計上したために、これを含めた比較では30.3%減少となる。
10月の製造業部門の完成品の輸出は前年同月比10.1%減少、輸出全体では3.7%減少していると産業開発研究所(Iedi)のエコノミストのロジェリオ・セザール氏は説明している。
10月の中国向け大豆並びに鉄鉱石の輸出は前年同月比43.8%と大幅に減少、ヨーロッパ連合向け輸出は40.4%減少、アルゼンチン向け輸出は35.9%減少、米国向け輸出は0.3%減少にとどまった。
今年10カ月間のブラジルの輸出は前年同期比3.7%減少、中国向け輸出は6.8%減少、アルゼンチン向け輸出は26.8%減少、米国向け輸出は10.4%減少、レアル通貨に対するドルの為替の上昇は製造業部門の輸入には追い風となるが、効果が表面化するのは2015年以降になると予想されている。
10月の第一次産品の輸出は前年同月比15.4%減少、半完成品は1.0%減少、完成品は03.3%減少、資本財の輸入は12%減少、原材料・中間財は9.3%減少、消費財は14%減少、燃料・潤滑油は36.2%減少している。(2014年11月4日付けヴァロール紙)