ロシアのウラジミール・プーチン大統領は、ウクライナ問題でロシアに対して制裁を科した欧米諸国からの農産物などの輸入を禁止及び制限する大統領令にサイン、欧米による本格的なロシア制裁が先週実施されてから初めての対抗措置を取った。
ロシアに対する制裁を実施した欧米諸国を対象に1年間に亘って農産物の輸入を禁止あるいは制限するために、農産物の輸出産品が米国と似通っているブラジルにとっては輸出拡大につながる。
ロシアは農産物の国内価格の上昇を抑制するために、ブラジルからの食肉並びに酪農製品の輸入拡大を許可すると予想、ヨーロッパにとってロシアは農産物輸出相手国としては2位で20億ユーロ、米国は10億ユーロの農産物をロシア向けに輸出していた。
中銀の最終フォーカスレポートでは、今年のブラジルの貿易収支黒字は20億ドルに下方修正したが、ブラジルの農産物輸出では大半の大豆の輸出が終了しているために、ロシア向けの食肉輸出が牽引すると予想されている。
またブラジル以外にもアルゼンチン並びにチリ、エクアドルからロシア向けの農産物輸出が拡大すると予想、今年上半期のブラジルのロシア向け輸出は全体の1.51%に相当する16億ドルと僅かだった。(2014年8月7日付けエスタード紙)